Premium Storage をサポートしている Azure 仮想マシンのインスタンスについて

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2016/11/21 (現地時間)、Azure Blog にて可用性セットなしで構成されている、もしくは可用性セットが構成されている場合でも 1 インスタンスのみでで稼働している Azure 仮想マシン (シングル インスタンス) に対し、すべてのディスクが Premium Storage で構成している場合に 99.9 % 以上の SLA を保証するとのアナウンスがありました。

シングル インスタンスでも Azure 仮想マシンの SLA が保証されることは大きな進歩ではありますが、すべての Azure 仮想マシンのインスタンスで Premium Storage が利用可能なわけではないことに注意が必要です。

Premium Storage をサポートしている Azure 仮想マシンのインスタンスについて

Premium Storage をサポートしている Azure 仮想マシンのインスタンスのシリーズ (ファミリー) は、2016/11/24 時点では以下となります。

  • DS シリーズ
  • DSv2 シリーズ
  • Fs シリーズ
  • GS シリーズ

また、Azure 仮想マシンを Azure ポータル上から作成する際に確認する方法としては、「Premium ディスク サポ・・・」と表示されているインスタンスが Premium Storage をサポートする Azure 仮想マシンとなります。

なお、汎用インスタンスの A シリーズなど、「Premium ディスク サポ・・・」が表示されていないインスタンスは、Premium Storage はサポートしていません。

Azure 仮想マシンに接続しているディスクが Premium Storage かどうかを確認する方法について

Azure 仮想マシンに接続しているディスクが Premium Storage かどうかを確認するには、対象 VM 管理ブレードの [ディスク] から接続されているディスクを選択、項目 [種類] を確認します。

  • SSD」の場合 : 「Premium Storage」を使用。
  • HDD」の場合 : 「Standard Storage」を使用。

以下の図のように OS ディスクおよびデータ ディスクが接続された Azure 仮想マシン (DS1 v2 インスタンス) の場合、OS ディスクの種類は「SSD」となっているため Premium Storage を使用していますが、データ ディスクの種類は「HDD」となっているため、「Standard Storage」を使用していることになります。

このような場合、Azure ドキュメント「Virtual Machines の SLA」を確認する限り、SLA の要件は満たされないようなので、注意が必要です。

Premium Storage を持つ Azure 仮想マシンを作成する際の注意点

Premium Storage を持つ Azure 仮想マシンを作成する際の注意点として、[VM ディスクの種類] で「SSD」を選択する必要があります。

「HDD」を選択した場合、Premium Storage をサポートしているAzure 仮想マシンのインスタンスであっても、「Standard Storage」で作成されてしまうので注意が必要です。

Premium Storage への移行について

既存の Azure 仮想マシンを Premium Storage をサポートする Azure 仮想マシンに移行するには、以下を実施する必要があります。

  • Azure 仮想マシンに接続されている Standard Storage アカウントを Premium Storage アカウントに移行する
  • Azure 仮想マシンを Premium Storage をサポートする Azure 仮想マシンに変換する

※移行の実施には。該当の Azure 仮想マシンを停止する必要があります。

Premium Storage への移行手順については、Azure ドキュメント「Azure Premium Storage への移行」に記載がありますので、そちらを参照願います。

補足 : Microsoft Azure が提供している仮想マシンのシリーズ (ファミリー) 名について

利用用途に合わせて複数の仮想マシンのシリーズ、およびサイズが用意されています。各シリーズの詳細については、Azure ドキュメント「Windows VM のサイズ」を参照願います。

  • A シリーズ
    汎用インスタンス。
    A0 インスタンスは vCPU が共有コア、A8 ~ A11 インスタンスは、コンピューティング集中型インスタンスとして利用される。
  • Av2 シリーズ
    新しい汎用インスタンス。
    vCPU あたりの搭載メモリが Av1 リシーズの 1.75 GB もしくは 7GB から 2 GB もしくは 8 GB に拡張。
    ローカル ディスクのランダム IOPS も Av1 シリーズの 2 ~ 10 倍に高速化。
    新しいインスタンスの命名規則 (シリーズ (ファミリー) 名の後の数字が vCPU 数) が適用されている。
  • D シリーズ
    より高いコンピューティング能力と一時ディスクのパフォーマンスを必要とするアプリケーションを実行する際に適したインスタンス。
    一時ディスクには SSD を使用。
  • Dv2 シリーズ
    D シリーズのインスタンスよりも約 35 % 高速な vCPU を使用。
  • DS シリーズ
    D シリーズの vCPU および搭載メモリは同一であるが、高負荷の I/O ワークロードのために Premium Storage (SSD) が使用可能。
  • DSv2 シリーズ
    Dv2 シリーズの vCPU および搭載メモリは同一であるが、高負荷の I/O ワークロードのために Premium Storage (SSD) が使用可能。
  • F シリーズ
    分析、ゲーム サーバー、Web サーバー、およびバッチ処理などのワークロード向けインスタンス。
    新しいインスタンスの命名規則 (シリーズ (ファミリー) 名の後の数字が vCPU 数) が適用されている。
  • Fs シリーズ
    F シリーズの vCPU および搭載メモリは同一であるが、高負荷の I/O ワークロードのために Premium Storage (SSD) が使用可能。
  • G シリーズ
    多くのメモリ、および一時ディスクを使用するワークロード向けインスタンス。
  • GS シリーズ
    G シリーズの vCPU および搭載メモリは同一であるが、高負荷の I/O ワークロードのために Premium Storage (SSD) が使用可能。
  • H シリーズ
    分子モデリングや流体力学といったハイエンド コンピューティング向けインスタンス。
    新しいインスタンスの命名規則 (シリーズ (ファミリー) 名の後の数字が vCPU 数) が適用されている。
  • N シリーズ (preview)
    GPU を搭載したインスタンス。

    • NV インスタンス
      NVIDIA の Tesla M60 GPU およびデスクトップ アクセラレータ アプリケーションや仮想デスクトップ向けの NVIDIA GRID を搭載したインスタンス。
      リモートの視覚化、ストリーミング、ゲーム、エンコーディング、および OpenGL や DirectX などのフレームワークを使用する VDI シナリオ用に最適化されている。
    • NC インスタンス
      NVIDIA の Tesla K80 を搭載したインスタンス。
      CUDA や OpenCL ベースのアプリケーションやシミュレーションなどのコンピューティング集中型およびネットワーク集中型のアプリケーション、アルゴリズム用に最適化されている。

参考

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