Azure Site Recovery を利用した Azure 仮想マシンの DR (1)

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Azure Site Recovery (ASR) は、定期的なメンテナンス実施や大規模災害発生時などに備え、定期的に Azure 上のストレージにレプリケーションし、アプリケーションとデータの安全および可用性を維持した状態でフェールオーバーを実施、ビジネス継続性および障害復旧の戦略を実現する DRaaS です。

ASR は、オンプレミスの物理マシンや Hyper-V 仮想マシン、System Center Virtual Machine Manager で管理されている Hyper-V 仮想マシン、および VMware 仮想マシンの保護が可能となっていますが、Azure 仮想マシンについても限定的 (他の Azure リージョンへのフェールオーバー、ただしフェールバック不可) ではありますが保護をサポートしています。

Microsoft Docs 内のドキュメントに ASR を利用したAzure 仮想マシンの DR についての記載があり、物理マシンを Azure にレプリケートする手順とほぼ同様ですが、検証として使用するための環境構築、およびフェールオーバー手順を纏めてみました。

手順について

記載する手順は、Azure ポータル用であり、大まかには以下の流れとなります。
※この記事では、手順 1. ~ 3. まで記載

  1. Recovery Services コンテナーの作成
  2. 構成サーバー兼プロセス サーバーの構築
  3. レプリケーション設定のセットアップ
  4. モビリティ サービス インストールの事前準備
  5. レプリケーションの有効化
  6. テストフェールオーバーの実施
  7. フェールオーバーの実施
  8. 後処理

なお、前提、制限事項については、以下の Microsoft Docs 内のドキュメントを確認してください。

検証環境について

以下の図のような検証環境で構成しています。Recovery Services コンテナー (ASR-JE-to-JW) を含むリソース グループ (ASR-JE-to-JW-RG) 以外は作成済み、Azure 仮想マシン (ASR-JE-VMASR-JE-CS) は Standard_A2_v2 (2 コア、4 GB メモリ) で構成 (ワークグループ環境) しています。

また、構成サーバー兼プロセス サーバーである ASR-JE-CS については、1 TB のディスクを追加しています。

1. Recovery Services コンテナーの作成

  1. Azure ポータルにアクセス、ログインします。
  2. [+ 新規] – [Storage] を選択、[Backup and Site Recovery (OMS)] をクリックします。
  3. [Recovery Services コンテナー] ブレードにて、以下の項目に対して値を入力、[OK] ボタンをクリック、Recovery Services コンテナーを作成します。
    • 名前 : Recovery Services コンテナー名 (「ASR-JE-to-JW」) を入力します。
    • サブスクリプション : Recovery Services コンテナーを作成するサブスクリプションを選択します。
    • リソース グループ : Recovery Services コンテナーを作成するリソース グループ名 ([新規作成]、「ASR-JE-to-JW-RG」) を指定します。
    • 場所 : Recovery Services コンテナーを作成する場所 ([西日本]) を選択します。

2. 構成サーバー兼プロセス サーバーの構築

2-1. Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup インストーラーおよびコンテナーの登録キーのダウンロード

  1. [Recovery Services コンテナー] ブレードから、『1. Recovery Services コンテナーの作成』にて作成した Recovery Services コンテナー ([ASR-JE-to-JW]) を選択、管理ブレード内にある [Site Recoveryを選択します。
  2. [手順 1: インフラストラクチャを準備する] – [1 保護の目標] を選択し、以下の項目に対して設定、[OK] ボタンをクリックします。
    • マシンをどこにレプリケートしますか? : レプリケート先 ([Azure へ]) を選択します。
    • マシンは仮想化されていますか? : レプリケーション対象マシンが仮想化されているかどうかについて ([非仮想化/その他]) 選択します。

  3. [手順 1: インフラストラクチャを準備する] – [2 ソース] を選択し、[+ Configuratio…] をクリックします。
  4. [サーバーの追加] ブレードにて、[こちらからダウンロードしてください。] のリンクをクリックし、Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup インストーラーを、および [ダウンロード] ボタンをクリックし、コンテナーの登録キーを構成サーバー兼プロセス サーバー (ASR-JE-CS) にダウンロード、任意の場所に保存します。

2-2. 構成サーバー兼プロセス サーバーのインストール

  1. 『2-1. Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup インストーラーおよびコンテナーの登録キーのダウンロード』にてダウンロードした Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup インストーラーを管理者権限で起動します。
  2. [Run] ボタンをクリックします。
  3. [Install the configuration server and process server] を選択し、[Next] ボタンをクリックします。
  4. [I accept the third party license agreement.] のチェックボックスをオンにし、[Next] ボタンをクリックします。
  5. [Browse] ボタンをクリック、項番 4. でダウンロードしたコンテナーの登録キーのパスを指定、[Next] ボタンをクリックします。
  6. [Connect directly to Azure Site Recovery without a proxy server.] を選択し、[Next] ボタンをクリックします。
  7. [Prerequisites check] の [Status] がすべて Passed になっていることを確認し、[Next] ボタンをクリックします。
  8. [MySQL root password] および [MySQL database (systems user) password] それぞれに対して要件を満たしたバスワードを設定し、[Next] ボタンをクリックします。
  9. [No] を選択し、[Next] ボタンをクリックします。
  10. インストール場所を設定 (追加したディスクのボリューム パス) し、[Next] ボタンをクリックします。
  11. [Network Interface] および [Port] を設定 (デフォルト設定のまま) し、[Next] ボタンをクリックします。
  12. [Install] ボタンをクリックします。
  13. インストールが完了したら、[Finish] ボタンをクリックし、インストールを終了します。

2-3. 構成サーバー兼プロセス サーバー インストール後の設定

  1. 『2-2. 構成サーバー兼プロセス サーバーのインストール』完了後、自動的に以下のダイアログ ボックスが表示されるので、[OK] ボタンをクリックします。
  2. 項番 1. 完了後に自動的に以下のダイアログ ボックスが表示されるので、[Yes] ボタンをクリックし、クリップボードにコピーしたパスフレーズをテキスト エディタに貼り付け、保存します。
    ※プロセス サーバーなどを追加する場合に必要になります。
  3. 項番 1. 完了後に [Microsoft Azure Site Recovery Configuration Server] が起動、画面が表示されるので、[Manage Accounts] タブを選択、[Add Account] ボタンをクリックします。
  4. [Account Details] 画面にて、以下の項目に対して設定、[OK] ボタンをクリックし、レプリケーション対象マシンに接続するアカウントを作成します。
    • Friendly name (used in Azure) : Azure ポータル上で確認するためのフレンドリ名 (AgtInstAcct) を入力します。
    • User name : レプリケーション対象マシンに接続可能なユーザー アカウントを ドメイン名/ユーザー名 (localhost/<ユーザー名>) で指定します。
    • Password : ログイン パスワードを入力します。
    • Confirm password : 再度ログイン パスワードを入力します。

  5. [OK] ボタンをクリックします。
  6. アカウントが作成されていることを確認します。
  7. [Localization] タブを選択、[Japanese] を選択し、[Save] ボタンをクリックします。
  8. [OK] ボタンをクリックします。
  9. [Close] ボタンをクリックします。
  10. サーバーを再起動します。

2-4. 構成サーバー兼プロセス サーバーの登録、ターゲットの設定

  1. Azure ポータルに戻り、[手順 1: インフラストラクチャを準備する] – [2 ソース] を選択、[Configuration Server] にて構成サーバー兼プロセス サーバー (ASR-JE-CS) を選択、[OK] ボタンをクリックします。
  2. [手順 1: インフラストラクチャを準備する] – [3. ターゲット] を選択、以下の項目について設定、および ASR で使用可能なストレージアカウント (asrjwreps) とネットワーク (ASR-JW-vNet) が表示されていることを確認します。
    • サブスクリプション : 使用するサブスクリプションを選択します。
    • フェールオーバー後に使用されるデプロイ モデルの選択 : デプロイ モデル (リソース マネージャー) を選択します。

    ASR で使用可能なストレージアカウントとネットワークが表示されていない場合、[+ストレージ アカウ…] および [ネットワーク] からストレージアカウントとネットワークを作成、追加します。

3. レプリケーション設定のセットアップ

  1. [手順 1: インフラストラクチャを準備する] – [4. レプリケーションの設定] を選択、[+ 作成と関連付け] をクリックします。
  2. [ポリシーの作成と関連付け] ブレードにて、以下の項目について設定、[OK] ボタンをクリックします。
    • 名前 : レプリケーション ポリシー名 (JE-to-JW) を入力します。
    • RPO しきい値 (分) : 設定した値を超えた場合にアラートを生成する RPO しきい値 を (1~240) を設定 (デフォルト値である 15) します。
    • 復旧ポイントのリテンション時間 : 復旧ポイントを保持する時間 (0~72) を設定 (デフォルト値である 24) します。
    • アプリ整合性スナップショットの頻度 (分) : 仮想マシンのアプリケーション整合性スナップショットの作成頻度 (0~720) を (デフォルト値である 60) 設定します。

  3. [OK] ボタンをクリックします。
  4. [手順 1: インフラストラクチャを準備する] – [5. 容量計画] を選択、[ダウンロード] をクリック、Capacity Planner を実行し、問題がなければ、[はい、完了しました] を選択、[OK] ボタンをクリックします。
  5. [OK] ボタンをクリックします。

参考

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