5/14に開催された2011 Community Open Dayに参加してきました。セミナーはITプロフェッショナル向けとシステム開発者向けがありましたが、ITプロフェッショナル向けのほうに参加してきました。セッション資料については、後日こちらのサイトに公開されるとのこと(システム開発者向けはこちらのサイト)。どのセッションも内容が濃いものでしたので、すべてを網羅、纏めきれていませんが気になった部分について記載しました。
[セッション1] これからのシステム管理者のためのサーバ仮想化再入門
Microsoft MVP for Directory Servicesである横山さんのセッション。
- クラウド、仮想化によって負荷の平均化、サーバー台数の削減、調達期間が短縮されることが見込まれる
- 準仮想化技術はデバイスドライバの技術に応用されている
- 仮想メモリから物理メモリへの変換が2回変換が1回に短縮される最新(Intel EPT、AMD RVI搭載)のCPUがあるがどのCPUに搭載されているかわかりづらい
- スナップショット機能は便利だが他のシステムとの整合性が取れなくなるので多用は禁物
- クラウドの定義は色々あるが現状は仮想マシン+インターネットの組み合わせ
- クラウド化によっても監視と業務改善は変わらない
- 他の業種と比較しても、はじめは原価の低下からサービス提供の質への変化となっている
[セッション2] Windows 7 & Windows Server 2008 R2 SP1で何が変わった!?
Microsoft MVP for Virtualizationである山内さんのセッション。
- ビルド番号はSP0では「7600」、SP1では「7601」
- SP1で追加、修正された点は2008 R2のみでは6個、Windows 7のみでは3個、共通では4個
- Dynamic MemoryはSP1統合サービスにより動的管理開始される
- レジストリの設定によってホストOS用にメモリを予約することが可能、Hyper-V専用サーバーであれば気にする必要がない
- .binファイルサイズ=仮想マシンのメモリサイズなのでディスク容量は気にする必要がある
- Windows 7のエアログラスはリモートデスクトップ接続のデスクトップコンポジション(RDP7.0)を有効にすることで対応可能
- RemoteFXを有効にして使用する場合はGPUのドライバのみをインストールするといいらしい
- ゲストOSのファイアウォールの設定に注意
- RemoteFX USBデバイスリダイレクトのGPOは規定で無効
- SCVMM 2008 R2 SP1の適用はメディア(RTM、SP1適用版)を用いてアップグレードする、評価版を使用してアップグレードしてしまうと、評価版となってしまうため注意
[セッション3] オンライン認証とクラウドサービスの連携 ~Office 365に向けて~
Microsoft MVP for Directory Servicesである小鮒さんのセッション。
- Office 365はSaaS型
- Office 365 for Professionals and Small Businessは25アカウントまで、AD・フェデレーションは使用不可、Office 365 for Enterpriseはアカウント制限なし、AD・フェデレーションは使用可能
- 認証は、Microsoft Online Service クラウドIDもしくはフェデレーションIDを用いる
- クレームは利用者情報の集まり
- ID連携の方法としては「クラウドIDのみ」、「クラウドID+ディレクトリ同期」、「フェデレーションID+ディレクトリ同期」が使用可能
- ADで.localを使用している場合はUPNサフィックスを使用する
[セッション4] 仮想化を現場でどう使っていく?
Microsoft MVP for Virtual Machineである村嶋さんのセッション。
- 仮想化の種類として「サーバー」、「プレゼンテーション」、「デスクトップ」、「アプリケーション」がある
- RemoteAppはアプリケーションサイズのリモートデスクトップであり、社内でアプリケーションをインストールしたくない場合、社外でインターネットしか使用できないなどの場合に有用
- クライアントOSを利用する方法としては、RDPを有効にする、パッチを適用する(XP、Vistaの場合)、レジストリを設定するだけだが、リモートデスクトップ接続できるのは1ユーザーのみ
- 社外で利用する場合はRD-Gateway(ポート443)を使用する
- IPv4は枯渇した状況なので、IPv6をの使用した環境を意識する必要がある
- すべてIPv6対応するには機器の受け口もIPv6に対応する必要がある、L2以下であればIPv6に影響はないが、ルータなどL3以上はIPv6の影響がある
- IPv6はNATを使用しない
- ICMPを停止する際は本当に止めて問題がないか確認が必要
[参考]
- Ustream – 横山さんのセッション
http://www.ustream.tv/recorded/14686942 - Ustream – 山内さんのセッション
http://www.ustream.tv/recorded/14688699 - Ustream – 小鮒さんのセッション
http://www.ustream.tv/recorded/14689885 - Ustream – 村嶋さんのセッション
http://www.ustream.tv/recorded/14691199 - Community Open Day 2011 GITCA
http://bit.ly/jlDFJ7 - INETA Japanセッション資料ダウンロード
http://www.ineta.jp/tabid/309/Default.aspx - 仮想化を現場でどう使っていく?
http://www.vwnet.jp/Windows/CommunityOpenDay2011/RemoteApp.html