System Center 2012 R2 – DPM のシステム要件について

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2013/11/01 にWindows Server 2012 R2、および System Center 2012 R2 が発売されました。

System Center 2012 R2 には、バックアップ管理ツールである Data Protection Manager (DPM) も含まれています。

System Center 2012 R2 – DPM のシステム要件について、情報はありましたが現時点では英語のみでの公開であったため、日本語で翻訳して内容を纏めてみました。
System requirements for System Center 2012 R2 – DPM の内容を意訳したものとなります。

■DPM サーバーのハードウェア要件

以下の表は、DPM サーバーに対する最小要件、および必要要件を示しています。

コンポーネント 最小要件 推奨要件
プロセッサ 1 GHz、デュアル コア CPU 以上 2.33 GHz クアッド コア CPU 以上
RAM 4 GB 8 GB
ページファイル コンピューターに搭載されている RAM サイズの 1.5 倍 最小要件サイズ (コンピューターに搭載されている RAM サイズの 1.5 倍) に加えて、すべての回復ポイント ボリュームの合計サイズの 0.2 パーセント
DPM インストール用のディスク領域
  • DPM インストール場所: 3 GB
  • データベース ファイル ドライブ: 900 MB
  • システム ドライブ: 1GB

システム ドライブ ディスク領域要件は、DPM ゼットアップから SQL Server の専用インスタンスのインストールを選択した場合に適用されます。SQL Server のリモート インスタンスを使用する場合、このディスク領域要件の値は、はるかに小さくなります。

DPM は、変更ジャーナル用として、保護対象のボリュームごとに最小 300 MB の空き領域が必要となります。また、DPM では、データをテープにアーカイブする前にファイル カタログが DPM 一時インストール場所にコピーされます。そのため、DPM のインストール先のボリュームには 2 ~ 3 GB の空き領域を確保することを推奨します。
記憶域プール用のディスク領域

記憶域プールは、ユニバーサル シリアル バス (USB) / 1394 ディスクをサポートしていません。

保護対象データ サイズの 1.5 倍 保護対象データ サイズの 2.5 ~ 3 倍
論理ユニット番号 (LUN) N/A
  • GUID パーティション テーブル (GPT) ダイナミック ディスク: 17 TB 
  • マスター ブート レコード (MBR) ディスク: 2 TB

これらの要件は、Windows Server オペレーティング システムに表示されるディスクの最大サイズに基づいています。

■DPM サーバーのオペレーティング システム要件

以下の表は、DPM サーバーをインストールする際、サポートしているオペレーティング システムを示しています。64 ビット オペレーティング システムのみサポートしていることに注意します。3 ビット、および Itanium アーキテクチャに基づくオペレーティング システムはサポートしていません。

サポートされるオペレーティングシステム
Windows Server 2012 R2 Datacenter エディション、および Standard エディション
Windows Server 2012 Datacenter エディション、および Standard エディション
Windows Server 2008 R2 SP1 Standard エディション、および Enterprise エディション

■DPM サーバーのインストール要件および制限

  • オペレーティング システムがインストールされた同一ボリューム上に、DPM をインストールすることができます。また、オペレーティング システムを含んでいない、異なるボリューム上に DPM をインストールすることができます。
  • DPM は、専用、もしくは目的の 1 つとしてのサーバー上で動作するよう、設計されています。DPM サーバーには、以下のコンピューターにインストールしないでください。
    • アプリケーション サーバーの役割がインストールされたコンピューター
    • Operations Manager 管理サーバーであるコンピューター
    • Exchange Server を実行sしているコンピューター
    • クラスターのノードであるコンピューター
  • DPM は、どの記載されている Windows Server バージョンであっても、トルコ語のバージョンはサポートしていません。
  • インストールの際に要求される前提条件は、以下となります。
    • Microsoft .NET Framework 4.0
    • Microsoft Visual C++ 2008 再頒布可能パッケージ
    • Windows PowerShell 3.0
    • Windows Installer 4.5 以降
    • Windows 単一インスタンス ストア (SIS)
    • Microsoft アプリケーション エラー報告

    上記の前提条件がインストールされていない、もしくは有効になっていない場合、セットアップを自動的に行い、インストールします。セットアップ中に前提条件がインストールすることができない場合、もしくは DPM をインストールする前に前提条件をインストールしたい場合は、手動でインストールすることが可能です。詳細については、「Installing Prerequisite Software Manually」を参照してください。

  • DPM をインストールした後、DPM サーバー上で Windows Update を実行し、重要なすべての更新プログラムまたは修正プログラムをインストールすることを推奨します。また、リモートデータベースを使用sる場合は、DPM データベースがあるリモート コンピュータ上でもこの作業を行ってください。

■ディスク要件

DPMは、以下を要求します。

  • 記憶域プール専用のディスク
  • 以下に記載している専用のディスク
    • システム ファイル
    • DPM インストール ファイル
    • DPM 前提要求ソフトウェア
    • DPM データベース ファイル

注意事項:

  • DPM がほじ、および管理する記憶域プール内のディスクは、ダイナミック ディスクでなければなりません。DPM では、ディスク管理でディスクと示されるすべてのディスク デバイスを、ディスクとみなします。記憶域プールでサポートされているディスクの種類、およびディスク構成の計画方法のしょうさいについては、「Planning the Storage Pool」を参照してください。
  • 保持する追加ディスク領域を管理する場合、DPM では、保護グループで管理しているデータ ソースにカスタム ボリュームを接続したり、関連付けたりすることができます。カスタム ボリュームは、基本ディスク上にあるものでも、ダイナミック ディスク上にあるものでも問題ありません。DPM サーバーに接続されているボリュームを、カスタム ボリュームとして選択することができます。しかしながら、DPM でカスタム ボリュームの領域を管理することはできません。DPM では、記憶域プールに接続されているディスクの既存ボリュームを削除してディスク領域全体を空にすることはできない点に注意してください。
  • 重要なデータを保存する場合は、DPM で管理される記憶域プールよりも高性能論理ユニット番号 (LUN) を使用してストレージ エリア ネットワーク (SAN) に保存することができます。
  • System Center 2012 R2 – DPM では、以下の記憶域タイプを使用することができます。
    • (仮想化されたデプロイとして、) VMM ライブラリに管理された .VHD ディスク
    • ホストに食説接続されたストレージ (DAS) のパス スルー ディスク
    • ホストに接続されているパス スルー iSCSI LUN
    • ホストに接続されているパス スルー FC LUN
    • DPM 仮想マシンに直接接続する iSCSI ターゲット LUN
  • テープへの短期的または長期的なバックアップでは、iSCSI 接続テープ ライブラリのみを使用することができ、その際の接続には別の NIC を強い要することが推奨されます。
  • DPM サーバーが、保護データ用にレプリカおよび回復ポイントに格納したディスクに設定されている記憶域プール専用であるディスク上に、DPM をインストールすることはできません。

■SQL Server 要件

DPM データベースについて、DPM は、以下に示す 64 ビット SQL Server の専用インスタンスを要求します。

  • SQL Server 2012 SP1 (11.0.3000) – Standard エディション、もしくは Enterprise エディション
  • SQL Server 2008 R2 SP2 (10.50.4000) – Standard エディション、もしくは Enterprise エディション

DPM インストールで、SQL Server のリモート インスタンスを使用する場合、以下の要件に注意する必要があります。

  • DPM をインストールする前に、SQL Server のリモート インスタンスをインストールする必要があります。
  • ドメイン コントローラー上の SQL Server のリモート インスタンスはサポートされません。
  • SQL Server のリモート インスタンスを実行しているコンピューターは、同じドメインに所属、同じタイム ゾーンである必要があります。
  • セットアップは、SQL Server のリモート インスタンスを実行しているコンピューター上のローカル グループ DPMDBReaders$<DPM サーバー名>、および DPMDBAdministrators$<DPM サーバー名> を作成します。DPM が SQL Server のリモート インスタンスを使用するには、これらのグループに DPM 管理者を追加する必要があります。
  • DPM サーバーが Windows ファイアウォールを経由して、SQL Server のリモート インスタンスにアクセスするには、SQL Server を実行するコンピューター上でポート 80番を使用するよう、例外を構成する必要があります。
  • SQL Server のリモート インスタンスを実行しているコンピューターに、DPM サポート ファイルをインストールする必要があります。詳細については、「Setting up the DPM database」を参照してください。
  • System Center 2012 R2 DPM では、リモート DPM データベース、もしくはレポーティング サーバーをホストしている SQL Server 2012 のクラスター化されたインスタンスの使用をサポートします。
  • SQL Server AlwaysOn の展開で、DPM データベースをホストすることはできません。

DPM に対して必要なプログラムのインストールに加え、SQL Server セットアップは、DPM には必要がない以下のプログラムをインストールします。

  • Microsoft SQL Server Compact 3.5 SP1
  • Microsoft SQL Server Compact 3.5 SP1 クエリ ツール
  • Microsoft SQL Server 2008 R2 Naitive Client
  • Microsoft Visual Studio Tools for Applications 2.0
  • Microsoft Office 2003 Web コンポーネント

これらのプログラムは、DPM または SQL の最後のインスタンスをアンインストールした場合でも削除されません。これらのプログラムは、手動でアンインストールする必要があります。

■DPM サーバーのデータ ソースに関する制限事項

以下の表に、DPM サーバーで保護可能なデータ ソースに関する制限事項 (ハードウェアの最小要件が満たされている場合)、および DPM サーバーに必要な推奨ディスク領域を示します。

プラットフォーム データ ソースに関する制限事項 推奨ディスク構成
64 ビット コンピューター 600 ボリューム (レプリカ ボリュームとして 300、回復ポイントとして 300)。
データ ソースは、通常約 75 台のサーバー、および 150代のクライアント コンピューターに配置可能。
DPM サーバーあたり 120 TB (レプリカ サイズとして、80 TB 最大回復ポイント サイズとして、40 TB)

■保護されるコンピューターの前提条件

コンピューターに対する DPM 保護サポートのリストについては、「Support Matrix for DPM Protection」を参照してください。DPM 保護エージェントを実行するための前提条件は、以下の表示要約しています。セットアップ中に、前提条件がインストールすることができない場合、もしくは DPM をインストールする前に前提条件をインストールしたい場合は、手動でインストールすることが可能です。詳細については、「Installing Prerequisite Software Manually」を参照してください。

保護されるコンピューター 前提条件
コンピューター ボリューム
  • 保護するボリュームは、NTFS ファイル システムとしてフォーマットされている必要があります。DPM は、FAT、もしくは FAT32 でフォーマットされたボリュームを保護しません。また、ボリュームを保護するために、DPM に対して少なくとも 1 GB は必要です。DPM は、保護されるデータのスナップショットを作成するために、Volume Shadow Copy Services (VSS) を使用します。そして VSS は、ボリューム サイズが 1 GB 以上の場合のみ作成されます。
  • コンピューターに、Microsoft .NET Framework 3.5 Service Pack 1 (SP1) が適用されている必要があります。
File Servers
  • Windows Server 2008 R2 を実行するファイル サーバーを保護するためには、以下の更新プログラムを適用する必要があります。 
Exchange
  • クラスター連続レプリケーション (CCR) 構成の Exchange Server 2007 データを保護するには、以下の更新プログラムを適用する必要があります。
  • 最新リリースの Exchange Server にインストールされている eseutil.exe および ese.dll バージョンは、DPM サーバーにインストールされているバージョンと同じでなければなりません。つまり、64 ビット版の DPM を使用している場合、64 ビット版の eseutil.exe と ese.dll が必要になります。
  • さらに、アップグレード プログラムまたは更新プログラムを適用した後に Exchange Server を実行しているコンピューターで eseutil.exe と ese.dll を更新する場合には、DPM サーバーでそれらを更新する必要があります。eseutil.exe と ese.dll の更新の詳細については、「Eseutil.exe and Ese.dll」を参照してください。
    1. Microsoft Exchange Server 2007 管理ツールをDPM サーバーにインストールします。
      管理ツールをインストールする際、保護対象の Microsoft Exchange のうち、最新バージョン用の管理ツールをインストールしてください。例えば、メール サーバーの 1 つが Microsoft Exchange 2007 を実行しており、別のメール サーバーが Microsoft Exchange 2007 SP1 を実行している場合、Microsoft Exchange 2007 SP1 の管理ツールをインストールする必要があります。
    2. コマンドプロンプトで <DPM インストール フォルダー>Bin ディレクトリに移動し、fsutil コマンドで以下の構文を使用して、eseutil.exe のハード リンクを作成します。
        fsutil hardlink create <リンク> <ターゲット>
      通常のインストールでは、コマンドは以下のようになります。
        fsutil hardlink create “C:Program FilesMicrosoftDPMBineseutil.exe” “C:Program FiesMicrosoftExchangeBineseutil.exe”
Hyper-V
  • Windows Server 2008 R2 の Hyper-V が実行しているクラスター化、もしくは非クラスター化されているコンピューターに対して、以下の更新プログラムを適用する必要があります。
  • Windows Server 2008 R2 の Hyper-V が実行しているクラスター化されているコンピューターに対して、以下の更新プログラムも適用する必要があります。
  • Windows Server 2008 の Hyper-V が実行しているクラスターカされているコンピューターを保護するためには、以下の更新プログラムも適用する必要があります。
SharePoint
  • Office SharePoint Server 2007 を実行するコンピューターを保護するためには、以下の更新プログラムを適用する必要があります。
  • Office SharePoint Server Search サービスを使用する場合、Office SharePoint Server 2007 SP1 データを保護するためには、以下の更新プログラムを適用する必要があります。

■リモート管理の前提条件

DPM サーバーから、直接 DPM の管理に加え、EPM リモート管理、もしくは中央コンソールを使用することができます。DPM リモート管理を使用すると、どのコンピューターからでも、DPM サーバー上の作業を行うことができます。また、タスク ベースのスクリプトもサポートします。

DPM 中央コンソールを使用すると、複数の DPM サーバーを 1つの場所から監視し、管理することができます。

サポートされるオペレーティング システムは、以下の表に要約しています。

リモート管理オプション サポートされるオペレーティング システム
リモート管理
  • Windows 8.1
  • Windows 8
  • Windows 7
  • Windows Server 2012 R2
  • Windows Server 2012
  • Windows Server 2008 R2
中央コンソール

加えて、リモートで DPM を管理するコンピューターに対する前提条件は、以下のとおりです。

  • DPM 中央コンソールは、Operations Manager サーバー上、もしくは Operations Manager コンソールが実行されているコンピューター上にインストールされていなければなりません。
  • Microsoft .NET Framework 4.0、もしくは 4.5
  • セットアップ中に前提条件がインストールすることができない場合、もしくは DPM をインストールする前に前提条件をインストールしたい場合は、手動でインストールすることが可能です。詳細については、「Installing Prerequisite Software Manually」を参照してください。

■ネットワーク要件

以下の項目は、System Center 2012 R2 – Data Protection Manager (DPM) に対するネットワーク要件です。

  • DPM は、Windows 2012、Windows Server 2008 R2、Windows Server 2008、もしくは Windows Server 2003 Active Directory ドメイン内に存在する 64 ビット コンピューターにインストールする必要があります。
  • DPM は、DPM  サーバーのあるドメインとの間で双方向の信頼関係を持つフォレスト内において、DPM は複数のドメインにわたるサーバーとワークステーションを保護することができます。ドメインを超える双方向の信頼関係がない場合は、ワークグループまたは信頼されていないドメインに属するコンピューター用に DPM で用意されているサポート機能を使用してコンピューターを保護することができます。詳細については、「Managing Protected Computers in Workgroups and Untrusted Domains」を参照してください。

    個別のフォレスト間にフォレスト レベルの双方向の信頼関係が確立されている場合には、DPM はフォレスト間のデータ保護に対応します。フォレスト レベルの信頼関係を確立するには、両方のドメインが Windows Server 2008 R2、Windows Server 2008、Windows Server 2003 フォレスト モードに設定されていなければなりません。

  • ワイド エリア ネットワーク (WAN) 経由でデータを保護する場合、ネットワーク帯域幅の最小要件は 512 Kbps です。
  • DPM では、切り離されたワークスペースはサポートされていません。

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より詳細なリソースについては、「Information and Support for System Center 2012」を参照してください

Tips: TechNet ライブラリで、System Center のオンライン ドキュメントを検索するには、このクエリを使用してください。手順、およびれいについては、「Search the System Center 2012 Documentation Library」を参照してください。

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[参考]

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