WSUS 関連の Windows PowerShell コマンドレット (Get-WsusUpdate) について

Windows OS や SQL Server などの、Microsoft 社製品に対する更新プログラムやサービスパックなどを適用する場合、Windows Update を利用して実施するのが一般的と思われます。

しかし、適用するサーバー、クライアントの台数が複数ある環境では、どの更新プログラムやサービスパックを適用すべきか、適用されたか、など管理工数が増加することがよくあります。

Windows Server Update Services (WSUS) サービスを利用することで、Windows OS を実行しているコンピューターに対して、Microsoft 社製品の最新の更新プログラムを効率的に展開することが可能となります。また、WSUS を使用することで、管理しているネットワーク上に存在しているコンピューターへの配布作業を効率的に管理することが可能となります。

Windows Server 2012 から、PowerShell コマンドレットを使用して WSUS の設定が行えるようになりました。しかし、WSUS に関するコマンドレットの情報について、英語の情報はあるものの、日本語の情報についてはあまり公開されていません。

ここでは、WSUS に関する PowerShell コマンドレットの 1 つである「Get-WsusUpdate」コマンドレットについて、日本語の情報として纏めてみました (他のコマンドレットについては、「WSUS 関連の Windows PowerShell コマンドレットについて」を参照)。
※Windows Server 2012 と Windows Server 2012 R2 と比較した際に相違がほとんどないことから、Windows Server 2012 R2 (内容については「Get-Help」コマンドレットの -Full オプションを用いて実行した結果) の情報を元に編集、意訳したものとなります。

Get-WsusUpdate コマンドレット

概要

更新に関する詳細な Windows Server Update Services (WSUS) アップデート オブジェクトを更新します。

構文

Get-WsusUpdate 
  [-Approval] 
  [-Classification] 
  [-Status] 
  [-UpdateServer]
  [<CommonParameters>]

Get-WsusUpdate 
  [-RevisionNumber] 
  [-UpdateServer] 
  –UpdateId
  [<CommonParameters>]

説明

Get-WsusUpdate コマンドレットは、更新に関する詳細な Windows Server Update Services (WSUS) アップデート オブジェクトを更新します。このコマンドレットは、更新の一意識別子 (GUID)、もしくは分類、証人としてのフィルタ基準、およびパラメーターとしての状態を必要とします。

The Get-WsusUpdate コマンドレットは 2 つの方法で呼び出すことができます。

• 更新 ID (GUID) およびリビジョン番号を渡します。このコマンドレットは、指定した更新 ID、およびリビジョン番号にマッチする単一の更新を返します。
• フィルタリング パラメーターを渡します。これらのパラメーターは、識別、承認、および状態を含みます。 指定した分類にマッチする、1 つ以上の更新を返します。

パラメーター

-Approval <WsusApprovedState>
返される 1 つ以上の更新の承認された状態を指定します。このパラメーターに対して、許容できる値は以下の通りです。

• Unapproved
• Declined
• Approved
• AnyExceptDeclined

-Classification <WsusUpdateClassifications>
更新を取得したい、更新の分類を指定します。このパラメーターに対して、許容できる値は以下の通りです。

• All
• Critical
• Security
• WSUS

-RevisionNumber <Int32>
更新の特定リビジョンのリビジョン番号を指定します。最新版を指定する場合、0 を指定します。

-Status <WsusUpdateInstallationState>
検索するインストール状態を指定します。指定した状態が少なくとも 1 台のコンピューターが持つ場合のみ、更新が含まれます。このパラメーターに対して、許容できる値は以下の通りです。

• Needed
• FailedOrNeeded
• InstalledNotApplicableOrNoStatus
• Failed
• InstalledNotApplicable
• NoStatus
• Any

-UpdateId <Guid>
GUID によって更新する自身の GUID を指定します。 GUID は、グループ ポリシー オブジェクト (GPO) で一意に識別します。

-UpdateServer <IUpdateServer>
WSUS サーバーを含むオブジェクトを指定します。この値は、Get-WsusServer コマンドレットを呼び出し、このコマンドレットに結果として生成される IUpdateServer オブジェクトをパイプラインで送ることによって取得します。

<CommonParameters>
このコマンドレットは、次の共通パラメーターをサポートします: Verbose、Debug、ErrorAction、ErrorVariable、WarningAction、WarningVariable、OutBuffer, PipelineVariable、および OutVariable。詳細については、about_CommonParameters を参照してください。

入力

• None

出力

• Microsoft.UpdateServices.Commands.WsusUpdate
  WsusUpdate

例

例 1

 Get-WsusUpdate -Classification All -Approval Unapproved -Status FailedOrNeeded 

この例では、失敗状態もしくは必要な状態となっている、allunapprovedの更新を取得します。

例 2

 Get-WsusUpdate -Classification Critical -Approval Unapproved -Status Any 

この例では、allcriticalunapproved の更新を取得します。

関連するトピック

• Approve-WsusServer
• Deny-WsusServer
• Get-WsusServer

参考

• Get-WsusUpdate (Windows Server 2012 R2)
  http://technet.microsoft.com/en-us/library/hh826154(v=wps.630).aspx
• Get-WsusUpdate (Windows Server 2012)
  http://technet.microsoft.com/en-us/library/hh826154(v=wps.620).aspx
• Windows Server Update Services ホーム
  http://technet.microsoft.com/ja-jp/windowsserver/bb332157