Windows Server 2012 / 2012 R2 における Windows Server Backup 関連のコマンドレット (Add-WBFileSpec) について

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規定ではインストールされていませんが、Windows Server 2012 / 2012 R2 標準の機能として Windows Server Backup (WSB) という基本的なバックアップと回復と行うための一連のウィザードや PowerShell コマンドレットなどの関連ツールを提供しています。

WSB 関連の PowerShell コマンドレットは Windows Server 2008 R2 と比較し、機能強化が行われていますが、ヘルプに関しては英語のみとなっており、日本語による情報はあまり公開されていません。

ここでは、WSB に関する PowerShell コマンドレットの 1 つである「Add-WBFileSpec」について、日本語の情報として纏めてみました ((他の PowerShell コマンドレットについては、「Windows Server 2012 / 2012 R2 における Windows Server Backup 関連のコマンドレットについて」を参照)。

※Windows Server 2012 / 2012 R2 と比較した際、内容の相違がほとんどないことから、Windows Server 2012 R2 (内容については「Get-Help」コマンドレットの -Full オプションを用いて実行した結果を編集したものとなります) の情報を元に編集、意訳したものとなります。

■名前

Add-WBFileSpec

■概要

バックアップ ポリシーにバックアップ ファイル仕様を追加します。

■構文

Add-WBFileSpec [-Policy] <WBPolicy> [-FileSpec] <WBFileSpec[]> [<CommonParameters>]

■説明

Add-WBFileSpec コマンドレットは、バックアップ ポリシーにバックアップから含める、もしくは除外する項目を指定したバックアップ ファイル仕様を追加します。WBFileSpec オブジェクトはバックアップ ファイル仕様を含み、WBPolicy オブジェクトはバックアップ ポリシーを含みます。 WBFileSpec オブジェクトは、複数のファイル、フォルダ、もしくはボリュームを含める、除外することができます。 New-WBFileSpec コマンドレットを使用する、および WBPolicy オブジェクトを更新するため Add-WBFileSpec コマンドレットを使用して項目を含める、もしくは除外する一覧を作成します。

WBPolicy オブジェクトへバックアップ ファイル仕様を追加する前に、WBPolicy オブジェクトを編集モードにする必要があります。スケジュールされたバックアップ ポリシーとして設定されたポリシーに対して、WBPolicy オブジェクトを編集モードとするには、-Editable パラメーターとともに Get-WBPolicy コマンドレットを使用します。New-WBPolicy コマンドレットは、すでに編集モードにある新しい WBPolicy オブジェクトを作成します。

このコマンドレットを使用するには、Administrators グループ、もしくは Backup Operators グループのメンバーである必要があります。

■パラメーター

-FileSpec <WBFileSpec[]>
WBPolicy オブジェクトを追加するためにバックアップ ファイル仕様が含まれる WBFileSpec オブジェクトの配列を指定します。

必須 true
位置 2
既定値 none
パイプライン入力を許可する True (ByValue)
ワイルドカード文字を許可する false

-Policy <WBPolicy>
更新するバックアップ ポリシーが含まれる WBPolicy オブジェクトを指定します。

必須 true
位置 1
既定値 none
パイプライン入力を許可する True (ByValue)
ワイルドカード文字を許可する false

<CommonParameters>
このコマンドレットは、次の共通パラメーターをサポートします: –Verbose、-Debug、-ErrorAction、-ErrorVariable、-WarningAction、-WarningVariable、-OutBuffer、-PipelineVariable、および -OutVariable。詳細については、about_CommonParameters を参照してください。

■入力

  • WBFileSpec [], WBPolicy
    • Add-WBFileSpec コマンドレットは、バックアップ ファイル仕様を含む WBFileSpec オブジェクトからバックアップ ポリシーを含む WBPolicy オブジェクトへ項目のリストを追加します。

■出力

  • なし
    • なし

■メモ

  • 詳細については、「Get-Help Add-WBFileSpec -detailed」と入力してください。
  • 技術情報については、「Get-Help Add-WBFileSpec -full」と入力してください。

■エイリアス

  • なし

■例

例 1: バックアップ ポリシーにバックアップ ファイル仕様を追加する。

$Filespec1 = New-WBFileSpec -FileSpec C:Sample1.jpg
$Filespec2 = New-WBFileSpec -FileSpec C:Sample*.txt
$Filespec3 = New-WBFileSpec -FileSpec C:Sample*.mp3 -Exclude
Add-WBFileSpec -Policy $Policy $Filespec1,$Filespec2,$Filespec3

この例では、変数 $Policy 内の WBPolicy オブジェクトに 3 つのバックアップ ファイル仕様を追加します。

最初のコマンドは、変数 $Filespec1 にファイル名 C:sample1.jpg を割り当てます。

2 番目のコマンドは、変数 $Filespec2 にワイルドカード仕様 C:Sample*.txt (C:Sample ディレクトリ内のテキスト ファイル) にマッチするファイルを割り当てます。

3 番目のコマンドは、変数 $Filespec3 にワイルドカード仕様 C:Sample*.mp3 (C:Sample ディレクトリ内の MP3 ファイル) にマッチするファイルを割り当てます。 このコマンドは、-Eclude パラメーターが含まれているため、このポリシーからバックアップについて、C:Sample 内にある MP3 ファイルを除外します。

4 番目のコマンドは、変数 $Policy 内のバックアップ ポリシーに $Filespec1、$Filespec2、および $Filespec3 内のファイル仕様を追加します。

例 2: バックアップ ポリシーにバックアップ ファイル仕様の配列を追加する。

$Filespecarray = ($Filespec1, $Filespec2, $Filespec3)
Add-WBFileSpec -Policy $Policy $Filespecarray

この例では、バックアップ ポリシーにバックアップ ファイル仕様の配列を追加します。

最初のコマンドは、変数 $Filespecarray に変数 $Filespec1、$Filespec2、および $Filespec3 内のファイル仕様を割り当てます。

2 番目のコマンドは、変数 $Policy 内の WBPolicy オブジェクトに $Filespecarray 内のファイル仕様の配列を追加します。

■関連するトピック

  • Get-WBFileSpec
  • New-WBFileSpec
  • New-WBPolicy
  • Remove-WBFileSpec

[参考]

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