Azure Virtual Machines 上にデプロイした Ubuntu Server 15.10 を日本語化、RDP 経由でアクセスする

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Microsoft Azure の Virtual Machines 上での動作がサポートされている Linux イメージは、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 含め、複数存在します。

ギャラリー (クラシック ポータル) や Marketplace (新ポータル) を用いてデプロイした場合、既定では英語表示となります。

また、接続には SSH 経由でコンソール上からの操作となりますが、色々と検証する上で Azure Virtual Machines 上にデプロイした Linux OS を日本語表示、および RDP 経由で GUI 操作を行う必要が出てくると思います。

本記事では、Ubuntu Server 15.10 を対象に日本語化、RDP 経由でアクセスする手順を備忘録として纏めてみました。

注意しておく点としては、管理者ユーザー (root) は無効とはなっていないようですが、パスワードは不明なため、root の特権レベルで実行するためにはデプロイ時に作成したユーザー上で sudo コマンドを多用する必要があります。

設定手順

  1. 現在の OS バージョンの確認
    1. 以下のコマンドを入力、実行し、現在の OS のバージョンを確認します。
       cat /etc/lsb-release 


      ※バージョン番号は、「15.10」と表示されます。

  2. 日本語パッケージのインストール、およびソフトウェアのアップデート
    1. 以下のコマンドを入力、実行し、Ubuntu Japanese Team の GPG 鍵とパッケージ レポジトリを追加します。
      sudo wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-ja-archive-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
      sudo wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-jp-ppa-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
      sudo wget https://www.ubuntulinux.jp/sources.list.d/wily.list -O /etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.list
      
    2. 以下のコマンドを入力、実行し、最新版のソフトウェアにアップデート、日本語 Remix DVD に追加されているパッケージと同じものをインストール後、システムを再起動します。
      sudo apt-get update
      sudo apt-get upgrade -y
      sudo apt-get install -y ubuntu-defaults-ja
      sudo reboot
      
    3. 以下のコマンドを入力、実行し、現在の OS のバージョンを確認します。
       cat /etc/lsb-release 


      ※現時点 (2016/03/05) における最新版は「15.10」であるため、アップデート後もバージョン番号は「15.10」と表示されます。

  3. ログインしているユーザーの言語を日本語に設定
    1. 以下のコマンドを入力、実行します。
      sudo update-locale LANG=ja_JP.UTF-8 LANGUAGE="ja_JP:ja"
      source /etc/default/locale
      
    2. 以下のコマンドを入力、実行し、現在読み込まれている言語を確認します。
      echo $LANG
      

  4. タイムゾーンを 日本時間 (JST、”Tokyo”) に設定
    1. 以下のコマンドを入力、実行し、編集します。
       sudo vi /etc/timezone 

      ※以下の行を編集する

      変更前: Etc/UTC
      変更後: Asia/Tokyo
      
    2. 以下のコマンドを入力、実行し、タイムゾーン設定を再構成、確認します。
       sudo dpkg-reconfigure --frontend noninteractive tzdata 

  5. GUI 関連パッケージのインストール
    1. 以下のコマンドを入力、実行し、GUI 関連パッケージのインストールを行います。
      ※Ubuntu 標準の GUI (ubuntu-desktop パッケージ) では、xrdp 経由でうまく表示することができなかったため、lxde パッケージをインストールしています。

       sudo apt-get install -y lxde lxsession-logout 
    2. 以下のコマンドを入力、実行し、システムを再起動します。
       sudo reboot 
  6. xrdp のインストールおよび設定
    1. 以下のコマンドを入力、実行し、xrdp をインストールします。
       sudo apt-get install -y xrdp 
    2. Ubuntu Server 15.10 に含まれる xrdp のバージョンが古いため、以下のコマンドを入力、実行し、日本語キーボード対応にします。
      cd /etc/xrdp
      sudo wget http://www.mail-archive.com/xrdp-devel@lists.sourceforge.net/msg00263/km-e0010411.ini
      sudo cp km-e0010411.ini km-0411.ini
      sudo cp km-e0010411.ini km-e0200411.ini
      sudo cp km-e0010411.ini km-e0210411.ini
      
    3. 以下のコマンドを入力、実行し、xrdp を再起動します。
      echo lxsession -s LXDE -e LXDE > ~/.xsession
      sudo service xrdp restart
      
    4. 以下のコマンドを入力、実行し、xrdp (xrdp) がサービスとして起動していることを確認します。
       service xrdp status 

    5. 以下のコマンドを入力、実行し、確認のメッセージに対し、「y」と入力、ファイアウォール (ufw) を設定できるようにします。
       sudo ufw enable 

    6. 以下のコマンドを入力、実行し、SSH で使用する待受ポート (22) を開放します。
       sudo ufw allow ssh 

    7. 以下のコマンドを入力、実行し、xrdp で使用する待受ポート (3389) を開放します。
       sudo ufw allow 3389/tcp 

    8. 以下のコマンドを入力、実行し、ファイアウォール設定を反映します。
       sudo ufw reload 

    9. 以下のコマンドを入力、実行し、ファイアウォールに設定した内容が反映されていることを確認します。
       sudo ufw status verbose 

  7. Azure 上で xrdp で使用する待受ポート (3389) の開放を実施
    1. Azure ポータル上から xrdp で使用する待受ポート (3389) の開放を実施します。
      ※作成した Virtual Machines (Azure Service Management、もしくは Azure Resource Manager) で設定方法は異なるので省略。
  8. リモート デスクトップ接続経由でログイン
    1. リモート デスクトップ接続 (mstsc.exe) を起動し、接続します。
    2. ユーザー名とパスワードを入力、ログインします。

おまけ

lxde の壁紙設定

デプロイ時に作成したユーザーで RDP 経由で接続した際、背景が真っ黒となっていますが、壁紙の設定を行うことが可能です。

  1. 画面を右クリックし、[デスクトップの設定] を選択、クリックします。
  2. [デスクトップの設定] 画面の [外観] タブ内にある [壁紙のモード] を「画面いっぱいに延ばす」を選択します。
  3. グレーアウトしていた [壁紙] が活性化するので、選択します。
  4. 壁紙に設定する画像ファイルを選択、[開く] ボタンをクリックして設定します。
    ※デフォルトで存在するか馬上は、/usr/share/lxde/wallpapers ディレクトリに存在します。
  5. [デスクトップの設定] 画面を終了すると、設定した壁紙となります。

root ユーザーにパスワードを設定にしたい

root ユーザーにパスワードを設定できるようにするには、セキュリティが低下する恐れがありますが、以下の手順で root ユーザーを有効化、パスワードを設定することができます。

  1. 端末コンソールを起動します。
  2. 以下のコマンドを入力、実行し、root のパスワードを設定します。
     sudo passwd root 

参考

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