System Center 2016 – Data Protection Manager の DPM 管理シェルで使用できるコマンドレット (Set-DPMInitialOnlineBackupCreationMethod) について

System Center 2016 – Data Protection Manager (DPM 2016) の DPM 管理シェルは、PowerShell を用いたコマンドラインインタフェースです。

DPM 管理シェルは、デスクトップ上のアイコン、もしくは [スタートメニュー] – [Microsoft System Center 2016] – [DPM 管理シェル] を選択、クリックすることで起動することが可能です。

DPM 2016 の管理を目的として様々なコマンドレットが DPM 管理シェルに用意されていますが、コマンドレットのヘルプについては、日本語の情報は公開されていません。

このヘルプ情報について、「Get-Help」コマンドレットの -Full オプションを用いて実行した結果を編集、意訳しました。

この記事では、「Set-DPMInitialOnlineBackupCreationMethod」コマンドレットについて記載します (他のコマンドレットについては、「System Center 2016 – Data Protection Manager の DPM 管理シェルで使用できるコマンドレットについて」を参照)。

Set-DPMInitialOnlineBackupCreationMethod コマンドレット

名前

Set-DPMInitialOnlineBackupCreationMethod

エイリアス

Set-InitialOnlineBackupCreationMethod

概要

保護グループに対する初回のオンラインバックアップ方法を修正します。

構文

Set-DPMInitialOnlineBackupCreationMethod [-ProtectionGroup] <ProtectionGroup> [-IBMethod] {Network | OfflineBackup} [[-StagingLocation] <String>] [[-AzurePublishSettings] <String>] [[-AzureImportJobName] <String>] [[-AzureSubscriptionID] <String>] [[-AzureStorageAccount] <String>] [[-AzureStorageContainer] <String>] [-PassThru] [<CommonParameters>]

説明

Set-DPMInitialOnlineBackupCreationMethod コマンドレットは、初回のオンラインバックアップ方法を修正します。保護グループの作成時に、System Center 2016 – Data Protection Manager (DPM) 保護グループ用の方法を指定します。初回オンラインバックアップ方法として、Network、もしくは OfflineBackup が選択可能です。

パラメーター

-AzureImportJobName [<String>]

Azure インポートジョブを指定します。このパラメーターの値は、ディスクの初回コピーを実施するための参照として使用します。

必須	false
位置	5
既定値	なし
パイプライン入力を許可する	false
ワイルドカード文字を許可する	false

-AzurePublishSettings [<String>]

初回バックアップコピーを実施する Azure アカウントの Azure 公開設定ファイルを指定します。

必須	false
位置	4
既定値	なし
パイプライン入力を許可する	false
ワイルドカード文字を許可する	false

-AzureStorageAccount [<String>]

-AzureImportJobName パラメーターで指定される Azure インポートジョブに関連付く Azure Storage アカウントを指定します。

必須	false
位置	7
既定値	なし
パイプライン入力を許可する	false
ワイルドカード文字を許可する	false

-AzureStorageContainer [<String>]

ファイルをインポートする blob ストレージコンテナーを指定します。

必須	false
位置	8
既定値	なし
パイプライン入力を許可する	false
ワイルドカード文字を許可する	false

-AzureSubscriptionID [<String>]

-AzureImportJobName パラメーターで指定される Azure インポートジョブに関連付く Azure サブスクリプション ID を指定します。

必須	false
位置	6
既定値	なし
パイプライン入力を許可する	false
ワイルドカード文字を許可する	false

-IBMethod <InitialOnlineBackupMethodType>

初回のオンラインバックアップ方法を指定します。

このパラメーターで利用可能な値 :

Network
OfflineBackup

必須	true
位置	2
既定値	なし
パイプライン入力を許可する	false
ワイルドカード文字を許可する	false

-PassThru [<SwitchParameter>]

作業中の項目を表すオブジェクトを返します。既定では、このコマンドレットは、出力を生成しません。

必須	false
位置	named
既定値	なし
パイプライン入力を許可する	false
ワイルドカード文字を許可する	false

-ProtectionGroup <ProtectionGroup>

このコマンドレットが、操作する保護グループを指定します。ProtectionGroup オブジェクトを取得するには、Get-DPMProtectionGroup コマンドレットを用います。

必須	true
位置	1
既定値	なし
パイプライン入力を許可する	true (ByValue)
ワイルドカード文字を許可する	false

-StagingLocation [<String>]

初回のバックアップコピーのステージングの場所を指定します。ローカルフォルダー、もしくはネットワーク共有フォルダーが指定可能です。

必須	false
位置	3
既定値	なし
パイプライン入力を許可する	false
ワイルドカード文字を許可する	false

<CommonParameters>

このコマンドレットは、次の共通パラメーターをサポートします: -Verbose、-Debug、-ErrorAction、-ErrorVariable、-WarningAction、-WarningVariable、-OutBuffer、-PipelineVariable、および -OutVariable。詳細については、about_CommonParameters を参照してください。

入力

入力の種類は、コマンドレットにパイプ可能なオブジェクトの種類です。

出力

出力の種類は、コマンドレットが発行するオブジェクトの種類です。

例

例 1 : 保護グループに対する初回のオンラインバックアップ方法を修正する

<br>$PGroup = Get-DPMProtectionGroup -DPMServerName "DPMServer02"<br>Set-InitialOnlineBackupCreationMethod -ProtectionGroup $PGroup -IBMethod Network<br>

最初のコマンドは、DPM サーバー「DPMServer02」の保護グループを取得し、変数「$PGroup」に格納します。

2 番目のコマンドは、$PGroup に格納された保護グループの初回のオンラインバックアップ方法を Network に変更します。

例 2 : 保護グループに対する初回のオンラインバックアップ方法を OfflineBackup に設定する

$PGroup = Get-DPMProtectionGroup -DPMServerName "DPMServer02"
Set-InitialOnlineBackupCreationMethod -ProtectionGroup $PGroup -IBMethod OfflineBackup -StagingLocation 'C:\StagingLocation' -AzurePublishSettings 'C:\Files\AzurePublishSettings.publishsettings' -AzureImportJobName 'ImportJobName' -AzureSubscriptionID 7c9e6679-7425-40de-944b-e07fc1f90ae7 -AzureStorageAccount 'AccountName' -AzureStorageContainer 'ContainerName'