2017/07/10 (現地時間) に Azure Stack が GA した旨のアナウンスがありました。
- Microsoft Azure Stack is ready to order now | Blog | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/blog/microsoft-azure-stack-is-ready-to-order-now/
ほぼ同じタイミングで、Azure Stack 検証用として Azure Stack Development Kit (ASDK) も公開され、リリース ノートもドキュメントとして公開されています。
- Microsoft Azure Stack Development Kit release notes | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/azure-stack/azure-stack-asdk-release-notes
Microsoft Azure Stack Development Kit Release Build 20170627.1 について(意訳)
Build 20170627.1 のリリースをもって、Azure Stack Proof of Concept は、Azure Stack Development Kit に名称が変更になりました。Azure Stack POC と同様、Azure Stack Development Kit は、Azure Stack の機能を検証するための開発、評価環境を目的とし、Azure Stack の開発プラットフォームを提供します。
新機能
- CLI 2.0 を使用して、一般的なオペレーティング システムのコマンドラインから Azure Stack のリソースを管理できるようになりました。
- DSv2 仮想マシン サイズにより、Azure と Azure Stack 間でのテンプレート移植が可能になります。
- クラウド オペレーターは、capacity 管理ブレード内の容量管理エクスペリエンスをプレビューすることができます。
- Azure 診断拡張機能を使用して、仮想マシンから診断データの収集が可能になりました。このデータをキャプチャすることで、ワークロードのパフォーマンスを分析したり、問題を調査したりするときに役立ちます。
- 新しい展開エクスペリエンスは、展開における以前のスクリプト化された手順を置き換えます。 新しい展開エクスペリエンスは、展開ライフサイクル全体を通して、共通のグラフィカル インターフェイスを提供します。
- マイクロソフト アカウント (MSA) は、展開中にサポートされるようになりました。
- 多要素認証 (MFA) は、展開中にサポートされるようになりました。以前は、展開中に MFA を無効にする必要がありました。
既知の問題
展開
- 以前のリリースよりも展開に時間が掛かることがあります。
- Get-AzureStackLogs は診断ログを生成しますが、コンソールに進行状況を表示しません。
- Azure Stack を展開するには、新しい展開エクスペリエンスを使用する必要があります。そうでない場合には、展開が失敗します。
ポータル
- ポータル上で空のダッシュボードが表示されることがあります。ダッシュボードを復元するには、ポータルの右上にある歯車を選択、”既定の設定に戻す” を選択します。
- テナントは、サブスクリプションなしですべての marketplace を閲覧することができ、計画やオファーなどの管理項目が表示されます。これらの項目はテナントでは機能しません。
- infrastructure role インスタンスを選択した場合、エラー表示されることがあります。Admin Portal をの表示を更新するには、ブラウザの更新機能を使用します。
- リソース グループ ブレード上で “移動” ボタンは無効化されています。これは予期した動作であり、リソース グループをサブスクリプション間で移動させることは、現時点ではサポートされていません。
- ダウンロードが完了した syndicated marketplace アイテムに対して、繰り返し通知が表示されます。
サービス
- Key Vault サービスは、テナント ポータル、もしくはテナント API から作成する必要があります。管理者としてログインしている場合、新しい Key Vault コンテナー、シークレット、およびキーを作成するためには、テナント ポータルを使用します。
- 仮想マシン スケール セットを作成するための marketplace はありませんが、テンプレートを使用して作成することができます。
- ポータルを介してロード バランサーをバックエンド ネットワークに関連付けることはできません。このタスクは、PowerShell もしくはテンプレートを使用して完了することができます。
- VM 可用性セットは、1つの障害ドメインと 1つの更新ドメインでのみ構成可能です。
- 新しい Azure function を作成する前に、テナントに既存のストレージ アカウントが必要となります。
- VM が失敗し、”Cannot bind argument to parameter ‘VM Network Adapter’ because it is null.” というエラーが報告されることがあります。 仮想マシンの再デプロイは成功します。
- テナントのサブスクリプションを削除してしまうと、孤立したリソースになります。この問題を回避するには、まずテナント リソースもしくはリソース グループ全体を削除した後、テナント サブスクリプションを削除します。
- ネットワーク ロード バランサーを作成する際、NAT ルールを作成する必要があります。ロード バランサーの作成後に NAT ルールを追加しようとするとエラーが発生します。
- テナントは、割り当て制限を超える仮想マシンを作成することができます。この動作は、compute クォータが強制されないためです。
- テナントには、geo 冗長ストレージを持つ仮想マシンを作成するオプションが用意されています。この構成の場合、仮想マシンの作成が失敗します。
- テナントで新しい SQL もしくは MySQL SKU でデータベースを作成する際、最大 1時間かかる場合があります。
- リソース プロバイダーによって実行されない SQL および MySQL ホスティング サーバー上に直接アイテムの作成はサポートされていないため、状態が不一致になる場合があります。
- AzureRM PowerShell 1.2.10 において、追加の設定を実施する必要があります :
- Azure AD 展開で Add-AzureRMEnvironment を実行した後、次のコマンドを実行します。Add-AzureRMEnvironment の出力結果を用いて、Name および GraphAudience の値を指定します。
Set-AzureRmEnvironment -Name <Environment Name> -GraphAudience <Graph Endpoint URL>
- AD FS 展開で Add-AzureRMEnvironment を実行した後、次のコマンドを実行します。Add-AzureRMEnvironment の出力結果を用いて、Name および GraphAudience の値を指定します。
Set-AzureRmEnvironment <Environment Name> -GraphAudience <Graph Endpoint URL> -EnableAdfsAuthentication:$true
例として、Azure AD 環境の場合に次のコマンドが使用されます :
Set-AzureRmEnvironment AzureStack -GraphAudience https://graph.local.azurestack.external/
ファブリック
- Infrastructure role では、すべての役割における現在の正常性の状態を表示しますが、Compute controller と Health controller 以外の役割における正常性の状態は、正確ではありません。
- Compute resource provider の状態が unknown と表示されます。
- BMC の IP アドレスとモデルは、Scale Unit Node の必要な情報に表示されません。この動作は、Azure Stack development kit では予期されています。
- Infrastructure role – Compute Controller (AzS-XRP01インスタンス) の再起動アクションを使用することはできません。
- Infrastructure Backup ブレードを使用することはできません。
参考
- Blog | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/blog/ - Azure Stack – Hybrid Cloud | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/overview/azure-stack/ - Azure Stack Documentation – Tutorials, API Reference | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/azure-stack/ - Azure Stack – How to Buy | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/overview/azure-stack/how-to-buy/ - Azure Stack – Hybrid Cloud Use Cases | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/overview/azure-stack/use-cases/
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