System Center 2016 – Virtual Machine Manager (SCVMM 2016) に触れる機会が多くなり、Virtual Machine Manager Command Shell を使った設定や、情報取得、および管理することが増えてきたので、備忘録として各コマンドレットの概要を日本語化 (意訳) しました。
ここでは Get-SCCloudUsage コマンドレットのヘルプ情報について、SCVMM2016 UR5 の Virtual Machine Manager Command Shell 上で「Get-SCCloudUsage」コマンドレットの -Full オプションを用いて実行した結果を元に記載しています。
※SCVMM 2016 UR5 で利用可能なコマンドレット一覧については、「System Center 2016 – Virtual Machine Manager で利用できるコマンドレットについて」を参照。
Get-SCCloudUsage コマンドレット
名前
Get-SCCloudUsage
概要
VMM の指定されたプライベート クラウドに対するクラウド利用状況データを取得します。
構文
Get-SCCloudUsage -Cloud <Cloud> [-OnBehalfOfUser <String>] [-OnBehalfOfUserRole <UserRole>] [-ReturnPerUserRole] [-VMMServer <ServerConnection>] [<CommonParameters>] Get-SCCloudUsage |
説明
Get-SCCloudUsage コマンドレットは、Virtual Machine Manager (VMM) の指定されたプライベート クラウドに対するクラウド利用状況データを取得します。クラウド利用状況データに含まれるものは、次のとおり :
- CPU 数
- カスタム クォータ ポイント
- メモリ容量 (MB)
- 記憶域の容量 (GB)
- 仮想マシン数
このデータ範囲は、ユーザー ロールごと、およびユーザーごとに指定可能です。
パラメーター
-Cloud <Cloud>
プライベート クラウド オブジェクトを指定します。
必須 | true |
---|---|
位置 | named |
既定値 | None |
パイプライン入力を許可する | True (ByValue) |
ワイルドカード文字を許可する | false |
-OnBehalfOfUser <String>
ユーザー名を指定します。このコマンドレットは、このパラメーターが指定するユーザーの代わりに操作します。
必須 | false |
---|---|
位置 | named |
既定値 | None |
パイプライン入力を許可する | False |
ワイルドカード文字を許可する | false |
-OnBehalfOfUserRole <UserRole>
ユーザー ロールを指定します。ユーザー ロールを取得するには、Get-SCUserRole コマンドレットを用います。このコマンドレットは、このパラメーターで指定するユーザー ロールの代わりに操作します。
必須 | false |
---|---|
位置 | named |
既定値 | None |
パイプライン入力を許可する | False |
ワイルドカード文字を許可する | false |
-ReturnPerUserRole [<SwitchParameter>]
ユーザー ロールごとの返りを指定します。
必須 | false |
---|---|
位置 | named |
既定値 | False |
パイプライン入力を許可する | False |
ワイルドカード文字を許可する | false |
-UserName <String>
ユーザー名を指定します。フォーマット “ドメイン\ユーザー” のようにユーザー名を入力します。
必須 | false |
---|---|
位置 | named |
既定値 | None |
パイプライン入力を許可する | False |
ワイルドカード文字を許可する | false |
-UserRole <UserRole>
ユーザー ロール オブジェクトを指定します。
必須 | true |
---|---|
位置 | named |
既定値 | None |
パイプライン入力を許可する | False |
ワイルドカード文字を許可する | false |
-VMMServer <ServerConnection>
VMM サーバー オブジェクトを取得します。
必須 | false |
---|---|
位置 | named |
既定値 | None |
パイプライン入力を許可する | True (ByValue) |
ワイルドカード文字を許可する | false |
<CommonParameters>
このコマンドレットは、次の共通パラメーターをサポートします: Verbose、Debug、ErrorAction、ErrorVariable、WarningAction、WarningVariable、OutBuffer, PipelineVariable、および OutVariable。詳細については、about_CommonParameters を参照してください。
入力
出力
メモ
例
例 1 : 指定したプライベート クラウドに対する利用状況を取得する
コマンド
$Cloud = Get-SCCloud -Name "Cloud01" Get-SCCloudUsage -Cloud $Cloud
コマンドの説明
最初のコマンドは、プライベート クラウド オブジェクト “Cloud01” を取得し、そのオブジェクトを $Cloud 変数に格納します。
2 番目のコマンドは、$Cloud に格納されたプライベート クラウドに対するクラウド利用状況を取得し、次の情報を表示します :
- CPUUsageCount
- CustomQuotaUsageCount
- MemoryUsageMB
- StorageUsageGB
- VMUsageCount
例 2 : 指定したユーザー ロールの指定したプライベート クラウドに対する利用状況を取得する
コマンド
$Cloud = Get-SCCloud -Name "Cloud01" $UserRole = Get-SCUserRole -Name "SelfServiceUsers" Get-SCCloudUsage -Cloud $Cloud -UserRole $UserRole
コマンドの説明
最初のコマンドは、プライベート クラウド オブジェクト “Cloud01” を取得し、そのオブジェクトを $Cloud 変数に格納します。
最後のコマンドは、$Cloud に格納されたプライベート クラウドに対するクラウド利用状況を取得し、そのクラウド利用状況を表示します。
例 3 : ユーザー ロール内の指定したユーザーの指定したプライベート クラウドに対する利用状況を取得する
コマンド
$Cloud = Get-SCCloud -Name "Cloud01" $UserRole = Get-SCUserRole -Name "SelfServiceUsers" Get-SCCloudUsage -Cloud $Cloud -UserRole $UserRole -UserName "Contoso\PattiFuller"
コマンドの説明
最初のコマンドは、プライベート クラウド オブジェクト “Cloud01” を取得し、そのオブジェクトを $Cloud 変数に格納します。
2 番目のコマンドは、ユーザー ロール オブジェクト “SelfServiceUsers” を取得し、そのオブジェクトを $UserRole 変数に格納します。
最後のコマンドは、$Cloud に格納されたプライベート クラウドに対するクラウド利用状況、およびユーザー ロール “SelfServiceUsers” を持つユーザー “Contoso\PattiFuller” を取得します。そして、コマンドはクラウド利用状況を表示します。
関連するリンク
- Get-SCCloud
- Get-SCUserRole
参考
- System Center 2016 – データセンターの管理 | Microsoft
https://www.microsoft.com/ja-jp/cloud-platform/system-center - VirtualMachineManager | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/powershell/module/virtualmachinemanager/?view=systemcenter-ps-2016 - Get-SCCloudUsage (VirtualMachineManager) | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/powershell/module/virtualmachinemanager/get-sccloudusage?view=systemcenter-ps-2016