Update Rollup 31 for Azure Site Recovery が公開されました

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Azure Site Recovery (ASR) の更新プログラムである Update Rollup 31 for Azure Site Recovery (KB4478871) が公開されました。

Azure Site Recovery には、大きく分けて「Hyper-V ベース (SCVMM 含む)」向け、および「VMware ベース (物理、他仮想化/他クラウド基盤含む)」向けの 2 種類のインストーラーが存在し、これらに加えて、エージェント (Microsoft Azure Recovery Services Agent) が存在します。

以下、Update Rollup 31 for Azure Site Recvoery における各インストーラーのバージョンとなります。

  • Microsoft Azure Site Recovery Provider (version: 5.1.3700.0)
  • Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup (VMware to Azure) (version: 9.20.5051.1)
  • Microsoft Azure Recovery Services Agent (version: 2.0.9144.0)

Update Rollup 31 for Azure Site Recovery について

Update Rollup 31 for Microsoft Azure Site Recovery Provider は、Microsoft Azure Site Recovery Service Provider がインストールされているすべてのシステムに適用することができ、以下が含まれます :

  • Microsoft Azure Site Recovery Provider for System Center Virtual Machine Manager (3.3.x.x)
  • Microsoft Azure Site Recovery Hyper-V Provider (4.6.x.x)
  • Microsoft Azure Site Recovery Provider (5.1.3300.x)

Update Rollup 30 for Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup (VMware to Azure) は、Microsoft Azure Site Recovery Services Unified Setup バージョン 9.16.4860.1 以降がインストールされたすべてのシステムに適用することができます。

この更新プログラムにより修正された問題

この更新プログラムを適用すると。次の問題を修正および改善があります。

Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup および Configuration サーバー テンプレート

問題の修正
  • VMware SDK に依存する Polly.dll が Unified Setup に追加されました。

Mobility Service

V2A の改善
  • Linux OS サポートの改善 :
    • Oracle Linux 6.8 および 6.9 のサポート
    • UEK5 カーネルのサポート
  • LVM および LVM2 両方のボリュームをサポート
  • ディスク パーティション上、および LVM ボリューム上の /boot ディレクトリーをサポート
  • VMware VM および物理コンピューターの場合、ASR は同じシステム ディスクに存在しない別々のパーティション、もしくはファイル システムとして設定されている場合、次のディレクトリーをサポート
    • /(root), /boot, /usr, /usr/local, /var, /etc
  • Windows Server 2008 システムについて、ダイナミック ディスクをサポート
  • storvsc および vmbus がブート ドライバーではない VMware VM のフェイルオーバー時間の改善
  • 物理コンピューターの場合、移行シナリオでは UEFI ブート型マシンのレプリケーションとフェイルオーバーをサポート。VMware VM およびUEFI ブート型を使用する物理コンピューターでは、フェイルバックはサポートされていないことに注意

Microsoft Azure Site Recovery (Service)

A2A の改善
  • Azure Site Recovery は、Azure リージョンの可用性ゾーンに配置された VM を別の Azure リージョンにレプリケーションする機能をサポート
  • Azure Site Recovery は、firewall-enabled storage account をサポート。firewall-enabled storage account 上の非管理ディスクを持つ仮想マシンを、災害復旧シナリオ用の別のAzure リージョンへのレプリケーションが可能。また、対象リージョンの firewall-enabled storage account を非管理ディスクのターゲット ストレージ アカウントとして選択することも可能。Azure VM の仮想ネットワークだけに書き込みを許可することで、キャッシュ ストレージ アカウントへのアクセスを制限することが可能。firewall enabled storage account を用いる場合、Allow trusted Microsoft services 例外を有効にする必要がある
  • Linux OS サポートの改善
    • Oracle Linux 6.8 および 6.9 のサポート
    • Oracle Linux 7.0 から 7.5 までサポート
    • UEK5 カーネルのサポート
    • BTRFS ファイル システムのサポート
問題の修正
  • いくつかの VM で復旧プランのフェイルオーバーが失敗する特定のケースを修正。この問題は、VM のシャットダウン処理に時間がかかりすぎる場合に発生する可能性がある。

Microsoft Azure Site Recovery (Portal)

改善
  • 可用性ゾーンに配置されている Azure VM の別のリージョンへのレプリケーションび有効化が可能
  • レプリケートされた “Overview” および “Servers” ページのパフォーマンスを改善
問題の修正
  • レプリケートされたアイテム リストビューがロードされていない特定のケースを修正
  • ジョブ通知の表示が時折失敗する問題を修正
  • ユーザーが操作をトリガできない “フェイルオーバー”、もしくは “テスト フェイルオーバー” 中の回復ポイントの取得に影響する問題を修正。ユーザーは、最新の回復ポイント オプションを用いてフェイルオーバー操作のトリガが可能
  • エラー詳細フィールドが構成サーバー ページに表示されない問題を修正。すべてのフィールドを表示するために、ページはフル スクリーン ページに変更される

Azure Site Recovery オンプレミス コンポーネントのアップデート

Azure リージョン間

  1. Azure portal にアクセスし、該当の “Recovery services コンテナー” に移動します。
  2. 該当の “Recovery services コンテナー” の Azure ポータル内にある “レプリケートされたアイテム” ペインにアクセスします。
  3. 画面上の上部にある次の通知をクリックします :
    New Site Recovery replication agent update is available.
    Click to install ->
  4. アップデートを適用する VM を選択し、[OK] をクリックします。

2 つのオンプレミス VMM サイト間

  1. Update Rollup 31 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
  2. リカバリー サイトで管理している 1 台目のオンプレミス VMM サーバーに Update Rollup 31 をインストールします。
  3. リカバリー サイトがアップデートされた後、プライマリ サイトが管理している VMM サーバーで Update Rollup 31 をインストールします。

VMM が高可用性 VMM (VMM クラスター) である場合、VMM サービスがインストールされているクラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。

オンプレミス VMM サイトと Azure 間

  1. Update Rollup 31 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
  2. オンプレミス VMM サーバー上で Update Rollup 31 をインストールします。
  3. すべての Hyper-V ホストで最新の MARS エージェントをインストールします。

VMM が高可用性 VMM (VMM クラスター) である場合、VMM サービスがインストールされているクラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。

オンプレミス Hyper-V サイトと Azure 間

  1. Update Rollup 31 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
  2. Azure Site Recovery に登録されている Hyper-V サーバーの各ノード上のプロバイダーをインストールします。

Hyper-V がホスト クラスター Hyper-V サーバーの場合、クラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。

オンプレミス VMware/物理サイトと Azure 間

  1. Update Rollup 31 for Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup をダウンロードします。
  2. オンプレミス管理サーバーの 1 台目にアップデートをインストールします。これは、Configuration サーバーと Process サーバー ロールを含むサーバーにインストールします。
  3. スケールアウト Process サーバーがある場合、次にそのサーバーをアップデートします。
  4. Azure Portal にアクセスし、保護されたアイテム/レプリケートされたアイテム ペインに移動します。
  5. このページの VM を選択します。
  6. 各 VM のペインの下部に表示されている Update Agent ボタンをクリックします。これは、すべての保護されている VM 上の Mobility Service Agent をアップデートします。

アップデート情報

これらの問題を解決するために、Microsoft Download Center から次の利用可能なファイルをダウンロードします :

Microsoft サポート ファイルをダウンロードするための詳細な情報は、次の Microsoft サポート技術情報を参照してください :

マイクロソフトでは、このファイルのウイルス スキャンを行っています。また、ファイルが公開された日付で入手可能な最新のウイルス検出ソフトウェアを使用しています。加えて、このファイルはセキュリティが強化されたサーバーに格納されており、許可されていないファイルの変更を防止しています。

前提条件

Microsoft Azure Site Recovery Provider Update Rollup 31 (バージョン 5.1.3700.0) にバージョンアップするには、次のそれぞれのバージョンがインストールされている必要があります :

  • Microsoft Azure Hyper-V Recovery Manager (version 3.4.486 以降)
  • Microsoft Azure Site Recovery Hyper-V Provider (version 4.6.660 以降)
  • Microsoft Azure Site Recovery Provider (version 5.1.3300 以降)

Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup Update Rollup 31 (バージョン 9.20.5051.1) にバージョンアップするには, 次のバージョンがインストールされている必要があります :

  • Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup (VMware to Azure) (version 9.16.0.0 以降)

コントロール パネルの [プログラムと機能] からインストールされているバージョンを確認することができます。

再起動の情報

System Center Virtual Machine Manager がインストールされているコンピューター、もしくは Hyper-V サーバー上でこの更新プログラムを適用しても、システムの再起動は必要はありません。

このアップデートでは、更新プロセス中に System Center Virtual Machine Manager サービスを自動的に停止、再起動します。

Configuration Server と保護されたサーバーの場合、この更新プログラムの適用後、再起動が必要になります。

参考

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