Update Rollup 33 for Azure Site Recovery が公開されました

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Azure Site Recovery (ASR) の更新プログラムである Update Rollup 33 for Azure Site Recovery (KB4489582) が公開されました。

Azure Site Recovery には、大きく分けて「Hyper-V ベース (SCVMM 含む)」向け、および「VMware ベース (物理、他仮想化/他クラウド基盤含む)」向けの 2 種類のインストーラーが存在し、これらに加えて、エージェント (Microsoft Azure Recovery Services Agent) が存在します。

以下、Update Rollup 33 for Azure Site Recvoery における各インストーラーのバージョンとなります。

  • Microsoft Azure Site Recovery Provider (version: 5.1.3900.0)
  • Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup (VMware to Azure) (version: 9.22.5109.1)
  • Microsoft Azure Recovery Services Agent (version: 2.0.9155.0)

Update Rollup 33 for Azure Site Recovery について

Update Rollup 33 for Microsoft Azure Site Recovery Provider は、Microsoft Azure Site Recovery Service Provider がインストールされているすべてのシステムに適用することができ、以下が含まれます :

  • Microsoft Azure Site Recovery Provider for System Center Virtual Machine Manager (3.3.x.x)
  • Microsoft Azure Site Recovery Hyper-V Provider (4.6.x.x)
  • Microsoft Azure Site Recovery Provider (5.1.3500.x)

Update Rollup 33 for Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup (VMware to Azure) は、Microsoft Azure Site Recovery Services Unified Setup バージョン 9.17.4860.1 以降がインストールされたすべてのシステムに適用することができます。

この更新プログラムにより修正された問題

この更新プログラムを適用すると。次の問題を修正および改善があります。

Microsoft Azure Site Recovery Provider

機能
  • VMware VM のディザスタ リカバリー
    • ゾーン固定 VM のサポート
    • ネットワーク マッピング 機能強化
    • ホットアド VHD バックエンド サポート
    • 標準 SSD バックエン ドサポート
    • 記憶域スペース ダイレクト
改善
  • 仮想マシンをドリルダウンした際、手動の更新オプションを追加。
問題の修正
  • Replicated Item Infrastructure ビューが複数データ ディスク保護を反映するように修正。
  • 同じものが存在していても、”Boot diagnostic storage account not found” という前提条件メッセージによる保護の失敗を修正。
  • サブスクリプション間のシナリオで、ネットワーク マッピングの失敗 (“that network is already mapped”) を修正。
  • IP アドレスの可用性がチェックされているときにスケール セットの処理を追加。
  • ネットワーク マッピングを削除後、再保護を実行しようとしたときのメッセージを改善。
  • VM がフェイルオーバーした場合、もしくはソース VMが削除された場合、もしくは使用不可になった場合に、再保護ブレードに正しいエラーメッセージが表示されるように。
  • リソース リンクを削除してロックを削除する順序を変更することで、Disable Protection フローを修正。
  • リソース リンクをクリーンアップできない場合にデータ回復の有効化が失敗した場合のエラー メッセージ処理を改善。
  • “updating NIC failure” メッセージが致命的でないように、”Prepare the protected entity on the recovery side” タスクを修正。
  • Mobility Service をインストールしようとた際、VSS プロバイダー インストールの失敗を修正。
  • 設定される可用性ゾーンを指定するように、Configure Setting ペインを修正。
  • ASR がメッセージ内のサブスクリプション ID を指すようになったサブスクリプションが登録されない障害を修正。
  • 再保護する方向のネットワーク マッピングが欠落している場合における回復計画の再保護中のメッセージを改善。
  • サブスクリプション一覧がロードされ、ユーザーがサブスクリプション全体にわたる保護を選択した際のパフォーマンス問題を修正。
  • 一部のシナリオでレプリケーションされているが保護のためにまだ使用可能として表示されている Azure VM を修正。
  • Azure ゲスト エージェントの準備ができていないことが原因で、レプリケーションの有効化が失敗する問題を修正。
  • ターゲット リージョン、もしくはゾーンで要求された SKU サイズの保護を有効にする際の事前チェックを追加。

Mobility Service

改善
  • VMware VM から Azure へのレプリケーション
    • 以下を除いた BTRFS ファイル システムをサポート :
      • 保護を有効化した後で BTRFS ファイル システムのサブ ボリュームを変更した場合に BTRFS はサポートされません。
      • BTRFS ファイル システムが複数のディスクにまたがっている場合、BTRFS はサポートされていません。
      • BTRFS ファイル システムが RAID をサポートしている場合、BTRFS はサポートされていません。
    • Windows Server 2019 をサポート
問題の修正
  • Oracle Linux 6 環境で /boot オプションがディスク領域を使い果たす Site Recovery インストールの失敗を修正。
  • Windows における整合性ポイントの生成を強化。

Microsoft Azure Site Recovery (サービス)

  • 内部サービスの信頼性の向上化について、次のとおり :
    • クラッシュ レジューム サポートの向上。
    • フェイルオーバー時のログ ストレージ アカウントの依存関係の削除。
    • Site Recovery のフェイルオーバー操作に関するエラーメッセージの改善。

Azure Site Recovery オンプレミス コンポーネントのアップデート

Azure リージョン間

  1. Azure portal にアクセスし、該当の “Recovery services コンテナー” に移動します。
  2. 該当の “Recovery services コンテナー” の Azure ポータル内にある “レプリケートされたアイテム” ペインにアクセスします。
  3. 画面上の上部にある次の通知をクリックします :
    New Site Recovery replication agent update is available.
    Click to install ->
  4. アップデートを適用する VM を選択し、[OK] をクリックします。

2 つのオンプレミス VMM サイト間

  1. Update Rollup 33 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
  2. リカバリー サイトで管理している 1 台目のオンプレミス VMM サーバーに Update Rollup 33 をインストールします。
  3. リカバリー サイトがアップデートされた後、プライマリ サイトが管理している VMM サーバーで Update Rollup 33 をインストールします。

VMM が高可用性 VMM (VMM クラスター) である場合、VMM サービスがインストールされているクラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。

オンプレミス VMM サイトと Azure 間

  1. Update Rollup 33 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
  2. オンプレミス VMM サーバー上で Update Rollup 33 をインストールします。
  3. すべての Hyper-V ホストで最新の MARS エージェントをインストールします。

VMM が高可用性 VMM (VMM クラスター) である場合、VMM サービスがインストールされているクラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。

オンプレミス Hyper-V サイトと Azure 間

  1. Update Rollup 33 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
  2. Azure Site Recovery に登録されている Hyper-V サーバーの各ノード上のプロバイダーをインストールします。

Hyper-V がホスト クラスター Hyper-V サーバーの場合、クラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。

オンプレミス VMware/物理サイトと Azure 間

  1. Update Rollup 33 for Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup をダウンロードします。
  2. オンプレミス管理サーバーの 1 台目にアップデートをインストールします。これは、Configuration サーバーと Process サーバー ロールを含むサーバーにインストールします。
  3. スケールアウト Process サーバーがある場合、次にそのサーバーをアップデートします。
  4. Azure Portal にアクセスし、保護されたアイテム > レプリケートされたアイテム ペインに移動します。
  5. このページの VM を選択します。
  6. 各 VM のペインの下部に表示されている Update Agent ボタンをクリックします。これは、すべての保護されている VM 上の Mobility Service Agent をアップデートします。

アップデート情報

これらの問題を解決するために、Microsoft Download Center から次の利用可能なファイルをダウンロードします :

Microsoft サポート ファイルをダウンロードするための詳細な情報は、次の Microsoft サポート技術情報を参照してください :

マイクロソフトでは、このファイルのウイルス スキャンを行っています。また、ファイルが公開された日付で入手可能な最新のウイルス検出ソフトウェアを使用しています。加えて、このファイルはセキュリティが強化されたサーバーに格納されており、許可されていないファイルの変更を防止しています。

前提条件

Microsoft Azure Site Recovery Provider Update Rollup 33 (バージョン 5.1.3900.0) にバージョンアップするには、次のそれぞれのバージョンがインストールされている必要があります :

  • Microsoft Azure Hyper-V Recovery Manager (version 3.4.486 以降)
  • Microsoft Azure Site Recovery Hyper-V Provider (version 4.6.660 以降)
  • Microsoft Azure Site Recovery Provider (version 5.1.3500 以降)

Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup Update Rollup 33 (バージョン 9.22.5109.1) にバージョンアップするには, 次のバージョンがインストールされている必要があります :

  • Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup (VMware to Azure) (version 9.17.xxxx.x 以降)

コントロール パネルの [プログラムと機能] からインストールされているバージョンを確認することができます。

参考情報

Microsoft が ソフトウェア更新プログラムの説明に使用している用語について説明します。

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