Update Rollup 36 for Azure Site Recovery が公開されました

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Azure Site Recovery (ASR) の更新プログラムである Update Rollup 36 for Azure Site Recovery (4503156) が公開されました。

Azure Site Recovery には、大きく分けて「Hyper-V ベース (SCVMM 含む)」向け、および「VMware ベース (物理、他仮想化/他クラウド基盤含む)」向けの 2 種類のインストーラーが存在し、これらに加えて、エージェント (Microsoft Azure Recovery Services Agent) が存在します。

Update Rollup 36 for Azure Site Recvoery における各インストーラーのバージョンとなります。

Update Rollup 36 for Azure Site Recovery について

前提条件

Update Rollup 36 for Microsoft Azure Site Recovery Provider (バージョン 5.1.4150.0) は、Microsoft Azure Site Recovery Service Provider がインストールされているすべてのシステムに適用することができ、以下が含まれます :

  • Microsoft Azure Hyper-V Recovery Manager (3.4.486 以降のバージョン)
  • Microsoft Azure Site Recovery Hyper-V Provider (4.6.660 以降のバージョン)
  • Microsoft Azure Site Recovery Provider (5.1.3700 以降のバージョン)
  • Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup (VMware to Azure) (9.20.xxxx.x 以降のバージョン)

注 : [コントロール パネル] – [プログラムと機能] からインストールされているバージョンを確認することが可能です。

この更新プログラムにより修正される問題

この更新プログラムを適用することで、次の問題を修正および改善があります。

Microsoft Azure Site Recovery Provider

改善点
Azure to Azure :
  • 証明書の有効期限と (PowerShell サポートを持つ) サービスからの更新サポートを改善
  • サービスからの仮想マシン (VM) のリージョン内の移動をサポート。モニタリング エクスペリエンスを改善しました。
  • 保護された VM に新しいディスクの追加をサポート。
  • Azure VM のレプリケーションで使用されるエージェントの自動更新を有効にするために、Automation アカウントが使用されます。以前は、これは Site Recovery によって作成されたデフォルト アカウントでした。別の既存の Automation アカウントを選択することが可能です。このオプションは、VM のレプリケーションを有効にしたときに表示されます。特定の Recovery Services 資格情報コンテナーの一部として保護されている VM の設定を変更すると、同じ資格情報コンテナー内で保護されているすべての Azure VM に適用されます。
修正された問題
Azure to Azure :
  • フェイルオーバー前にユーザーに警告するために可用性セットおよび VM のリソース グループが異なるかどうかをチェックするための新しい検証コントロールがあります。
  • VM がソース リージョンから削除された場合のシナリオを処理するために、フェールバック機能を強化しました。
  • 顧客指定のリソース グループではなく、ランダムなリソース グループにキャッシュ ストレージ アカウントを作成するよう修正しました。
  • リージョン内の可用性ゾーンのチェック中に VM の保護が失敗する問題を修正しました。
  • ソース VM システム ディスクが削除される場合に、再保護が失敗する問題を修正しました。
  • 可用性ゾーンのプロパティが取得されない場合に UI が処理中に動かなくなるフェールバック中の問題を修正しました。
  • クロス サブスクリプションで ASR によって作成された古いリソース リンクを削除するためのロジックを追加しました。

Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup および構成サーバー テンプレート

改善点
構成サーバー モニタリングの改善 :

明確な根本原因および推奨される対応方法を提供するために、以下のシナリオでエラー メッセージの機能強化が行われています :

  • vCenter に接続されていない
  • プロセス サーバーに接続されていない
  • CS に接続されていない
  • プロセス サーバーからのハートビートがない
  • MT に接続されていない
  • VM がシャットダウンされている
  • VM が削除されている

プロセス サーバーのモニタリング

モニタリングの改善として、プロセス サーバーに次のアラートを追加しました :

  • リソース使用率を監視するための CPU、メモリ、および空き領域のアラート
  • 重要な ASR サービスが実行されていない場合、アラートを通知する

プロセス サーバーのプロダクト内ガイダンス

新規レプリケーション用のプロセス サーバー選択中に、リソースの可用性および接続性の健全性に基づき、プロセス サーバーの健全性 (Critical、Warning、および Healthy) が表示されます。

注意点
  • Critical 状態のプロセス サーバーを用いた、新しい VM のレプリケーションを有効にすることはできません。
  • Warning 状態を示すプロセス サーバーを選択することは可能ですが、推奨しません。追加の作業負荷がある場合、既存の作業負荷に影響を与える可能性があります。
  • Healthy とマークされたプロセス サーバーは、新しいサーバーを保護するために使用可能です。

プロセス サーバーのガイダンスに関する詳細な情報について、https://aka.ms/asr_ps_selection_guidance を参照して下さい。

修正された問題

(該当なし)

Mobility Service

修正された問題 : DR of VMware VM への DR 適用
  • mobility agent インストーラ サイズを縮小しました (Ubuntu *、Debian *、SLES 12 のプッシュ インストールおよびアップグレードに影響します)。
  • 再起動の警告は、関連するドライバーの変更がある場合にのみ表示されます。
  • 失敗の問題の根本的な原因を明確にするインストーラのエラー メッセージ機能を強化しました。
  • サービスのスタートアップ ログ メカニズム機能を強化しました。
  • 物理、もしくは VMware 環境の Windows Server 2019 ベースのコンピューターで、非ハイドレーションの対象にならないフェールオーバーの問題を修正しました。
  • Mobility agent のアップグレードでエラーコード 95507 が返される失敗を修正しました。
  • VMware to Azure、および Azure to Azure への DR シナリオでは、次のオペレーティング システムを保護することが可能です。
    • Windows 10 (x64)
    • Windows 8.1 (x64)
    • Windows 8 (x64)
    • Windows 7 (x64) SP1 以降 (Windows 7 RTM はサポートされません)
修正された問題
  • Windows Server 2019 でデータ ディスクがオフラインと表示されることが場合がある問題を修正しました。

Microsoft Azure Site Recovery (サービス)

改善点

VMware、もしくは物理サーバー to Azure へのデータ レプリケーションが、仮想ネットワーク ファイアウォールを持つように構成されている Azure ストレージ アカウントでサポートされるようになりました。

修正された問題

(該当なし)

Microsoft Azure Site Recovery (ポータル)

改善点

VMware to Azure の場合、プロセス サーバーの正常性状況が VM 概要ブレードに追加されました。プロセス サーバーで発生したイベントは、プロセス サーバー ブレードのイベント テーブルに追加されます。

修正された問題

(該当なし)

Azure Site Recovery オンプレミス コンポーネントのアップデート

2 つのオンプレミス VMM サイト間

  1. Update Rollup 36 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
  2. リカバリー サイトで管理している 1 台目のオンプレミス VMM サーバーに Update Rollup 34 をインストールします。
  3. リカバリー サイトがアップデートされた後、プライマリ サイトが管理している VMM サーバーで Update Rollup 34 をインストールします。

VMM が高可用性 VMM (VMM クラスター) である場合、VMM サービスがインストールされているクラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。

オンプレミス VMM サイトと Azure 間

  1. Update Rollup 36 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
  2. オンプレミス VMM サーバー上で Update Rollup 36 をインストールします。
  3. すべての Hyper-V ホストで最新の MARS エージェントをインストールします。

VMM が高可用性 VMM (VMM クラスター) である場合、VMM サービスがインストールされているクラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。

オンプレミス Hyper-V サイトと Azure 間

  1. Update Rollup 36 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
  2. Azure Site Recovery に登録されている Hyper-V サーバーの各ノード上のプロバイダーをインストールします。

Hyper-V がホスト クラスター Hyper-V サーバーの場合、クラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。

オンプレミス VMware/物理サイトと Azure 間

  1. Update Rollup 36 for Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup をダウンロードします。
  2. オンプレミス管理サーバーの 1 台目にアップデートをインストールします。これは、Configuration サーバーと Process サーバー ロールを含むサーバーにインストールします。
  3. スケールアウト Process サーバーがある場合、次にそのサーバーをアップデートします。
  4. Azure Portal にアクセスし、保護されたアイテム > レプリケートされたアイテム ペインに移動します。
  5. このページの VM を選択します。
  6. 各 VM のペインの下部に表示されている Update Agent ボタンをクリックします。これは、すべての保護されている VM 上の Mobility Service Agent をアップデートします。

すべての最新の変更がソース VM に読み込まれていることを確認するために、Mobility Agent をアップグレードするたびに再始動することを推奨します。しかし必須ではありません。最後の再起動中のエージェントのバージョンと現在のバージョンの差が4より大きい場合、再起動は必須です。詳細な説明については次の表を参照してください。

最新の再起動中のエージェントのバージョン バージョンへのアップグレード 再起動の必須可否について
9.16 9.18 必須ではない
9.16 9.19 必須ではない
9.16 9.20 必須ではない
9.16 9.21 必須です。最初にバージョン 9.20 にアップグレードしてからバージョン 9.21 にアップグレードする前に再起動します。バージョン間の差異 (最後の再起動が実行された 9.16 とターゲット バージョン 9.21) は バージョンが 4 つ大きいためです。

既知の問題

このアップデートで問題はありません。

参考情報

Microsoft が ソフトウェア更新プログラムの説明に使用している用語について説明します。

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参考

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