以前、「Azure および Data & AI における新しい Microsoft 認定試験 (MCP) について」 というブログ エントリで新試験 (後継試験) が今後提供予定である旨、紹介しましたが、AZ-103 の後継試験となる AZ-104 がベータ版ではありますが、提供開始された旨のアナウンスがありました。
- Microsoft Learning Blog post – Azure Administrators: Show off your skills with exam AZ-104
https://www.microsoft.com/en-us/learning/community-blog-post.aspx?BlogId=8&Id=375290
現時点 (2020/04/06) では、ベータ版での提供のため、英語のみとなりますが 2020/04/02 (現地時間) から提供開始となっており、これからすぐに受験することも可能です。なお、上記サイトには、300 名 (先着) 限定で試験料が 80 % オフとなるクーポン番号 (2020/05/31 まで利用可能) が記載されていますが、新型コロナの影響かどうかはわかりませんが、既に上限に達しているようです。
- Exam AZ-104: Microsoft Azure Administrator (beta) – Learn | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/learn/certifications/exams/az-104
なお、AZ-104 の提供開始に伴い、従来の試験 AZ-103 については、2020/08/31 をもって廃止、提供終了となります。そのため、AZ-103 を受験予定の方はご注意願います。
試験 AZ-104 : Microsoft Azure Administrator (Beta) – 評価されるスキルについて (意訳)
試験の対象者
Azure 管理者は、クラウド環境で ID、ガバナンス、ストレージ、コンピューティング、仮想ネットワークを実装、管理、監視します。 Azure 管理者は、必要に応じてリソースのプロビジョニング、サイズ設定、監視、調整を行います。
この試験の受験対象者は、Azureの管理を最低 6ヶ月以上の経験が必要となる場合があります。また、コア Azure サービス、Azure ワークロード、セキュリティ、およびガバナンスについて十分に理解している必要があります。PowerShell、コマンドライン インターフェイス、Azure Portal、および ARM テンプレートについても、使用経験が必要となります。
評価されるスキル
注:評価される各スキルの下に記載しているリストは、スキルの評価項目です。このリストは、決定的でも網羅的でもありません。
注:試験内容について、ほとんどの場合、プレビュー機能はカバーされず、一部の機能は GA (General Availability) となった際に試験に追加されます。
Azure ID とガバナンスの管理 (15-20%)
- sAzure AD オブジェクトを管理する
- create users and groupsユーザーとグループを作成する
- ユーザーとグループのプロパティを管理する
- デバイス設定を管理する
- ユーザーの一括更新を実行する
- ゲスト アカウントを管理する
- Azure AD Join を構成する
- セルフサービス パスワードリセットを構成する
- 含まれない (NOT) 項目
- Azure AD Connect
- PIM
- ロール ベースのアクセス制御 (RBAC) を管理する
- カスタム ロールを作成する
- eロールを割り当てて Azure リソースへのアクセスを提供する
- サブスクリプション
- リソース グループ
- リソース (VM、ディスク、など)
- アクセスの割り当てを理解する
- 複数ディレクトリの管理
- サブスクリプションとガバナンスを管理する
- Azure ポリシーを構成する
- リソース ロックを構成する
- タグを適用するリソース グループを作成、管理する
- リソースを移動する
- リソース グループを削除する
- サブスクリプションを管理する
- Cost Management を構成する
- 管理グループを構成する
ストレージの実装と管理 (10-15%)
- ストレージ アカウントを管理する
- ストレージ アカウントにネットワーク アクセスを構成する
- ストレージ アカウントを作成、構成する
- Shared Access Signature (SAS) を生成する
- アクセス キーを管理する
- Azure ストレージ レプリケーションを実装する
- ストレージ アカウント用の Azure AD Authentication を構成する
- Azure ストレージ内のデータを管理する
- Azure ジョブからエクスポートする
- Azure ジョブにインポートする
- Azure Storage Explorer をインストール、使用する
- AZCopy を用いてデータをコピーする
- Azure Files と Azure Blob ストレージを構成する
- Azure File Share を作成する
- Azure File Sync サービスを作成、構成する
- Azure Blob ストレージを構成する
- Azure Blob 用のストレージ層を構成する
Azure コンピューティング リソースのデプロイと管理 (25-30%)
- 高可用性とスケーラビリティ用の VM を構成する
- 高可用性を構成する
- スケール セットをデプロイ、構成する
- VM のデプロイと構成を自動化する
- Azure Resource Manager (ARM) テンプレートを修正する
- VHD テンプレートを構成する
- テンプレートからデプロイする
- ARM テンプレートとしてデプロイ情報を保存する
- カスタム スクリプト拡張を用いて構成管理を自動化する
- VM を作成、構成する
- Azure Disk Encryption を構成する
- リソース グループから他のリソース グループに MV を移動する
- VM サイズを管理する
- データ ディスクを追加する
- ネットワークを構成する
- VM を再デプロイする
- コンテナーを作成、構成する
- Azure Kubernetes Service (AKS) を作成、構成する
- Azure Container Instance (ACI) を作成、構成する
- 含まれない (NOT) 項目
- コンテナー ソリューション アーキテクチャ、もしくは製品の選択
- コンテナー レジストリの設定
- Web Apps を作成、構成する
- App Service を作成、構成する
- App Service プランを作成、構成する
- 含まれない (NOT) 項目
- Azure Functions
- Logic Apps
- Event Grid
仮想ネットワークの構成と管理 (30-35%)
- 仮想ネットワークを実装、管理する
- VNET ピアリングを作成、構成する
- プライベート/パブリック IP アドレス、ネットワーク ルート、ネットワーク インターフェース、サブネット、仮想ネットワークを構成する
- 名前解決を構成する
- Azure DNS を構成する
- カスタム DNS 設定を構成する
- プライベート/パブリック DNS ゾーンを構成する
- Secure access to virtual networks 仮想ネットワークへのアクセスをセキュアにする
- セキュリティ ルールを作成する
- サブネット/ネットワーク インターフェースに NSG を関連付ける
- 効果的なセキュリティ ルールを評価する
- Azure Firewall をデプロイ、構成する
- Azure Bastion Service をデプロイ、構成する
- 含まれない (NOT) 項目
- Application Security Group を実装する
- DDoS
- ロード バランサーを構成する
- Application Gateway を構成する
- 内部ロード バランサーを構成する
- 負荷分散ルールを構成する
- パブリック ロード バランサーを構成する
- ロード バランサーのトラブルシューティング
- 含まれない (NOT) 項目
- Traffic Manager
- FrontDoor
- プライベート リンク
- 仮想ネットワークを監視、トラブルシュートする
- オンプレミス接続を監視する
- Network Performance Monitor を使用する
- Network Watcher を使用する
- 外部ネットワークをトラブルシュートする
- 仮想ネットワーク接続をトラブルシュートする
- Azure 仮想ネットワークにオンプレミス ネットワークを統合する
- Azure VPN Gateway を作成、構成する
- VPN を作成、構成する
- ExpressRoute を構成する
- Azure Virtual WAN を構成する
Azure リソースの監視とバックアップ (10-15%)
- Azure Monitor を用いてリソースを監視する
- メトリックを構成、理解する
- サブスクリプション全体でメトリックを分析する
- Log Analytics を構成する
- Log Analytics ワークプレースを実装する
- 診断設定を構成する
- ログをクエリ、分析する
- クエリを作成する
- クエリをダッシュボードに保存する
- グラフを理解する
- アラートとアクションをセットアップする
- アラートを作成、テストする
- アクション グループを作成する
- Azure Monitor のアラートを表示する
- サブスクリプション全体でアラートを分析する
- Application Insights を構成する
- 含まれない (NOT) 項目
- ネットワークの監視
- メトリックを構成、理解する
- バックアップと回復を実装する
- バックアップ レポートを構成、レビューする
- Azure Backup Service を用いてバックアップとリストア操作を実行する
- Recovery Services Vault を作成する
- Azure VM を回復するために Soft Delete を使用する
- バックアップ ポリシーを作成、構成する
- Azure Site Recovery を用いて site-to-site リカバリを実行する
- 含まれない (NOT) 項目
- SQL
- HANA
参考
- Computer Training | Computer Certifications | Microsoft Learning
https://www.microsoft.com/ja-jp/learning/default.aspx - Microsoft Technical Certifications | Microsoft Learning
https://www.microsoft.com/ja-jp/learning/certification-overview.aspx - Microsoft Learning Community Blog
https://www.microsoft.com/en-us/learning/community-blog.aspx - Microsoft Certification Exam List | Microsoft Learning
https://www.microsoft.com/en-us/learning/exam-list.aspx