Azure Site Recovery (ASR) の更新プログラムである Update Rollup 49 for Azure Site Recovery (KB4578241) が公開されました。
- Update rollup 49 for Azure Site Recovery
https://support.microsoft.com/en-us/help/4578241
Update Rollup 49 for Azure Site Recovery について (意訳)
導入
Update Rollup 49 for Azure Site Recovery における各インストーラーのバージョンとなります。
- Azure to Azure
- VMware/物理 to Azure
- Download Microsoft Azure Site Recovery Configuration Server OVF template (version 5.1.6315.0)
- MD5 hash 1ae806ddee8ca41eb3798a9b96efa57d
- Download Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup (VMware to Azure) (version 9.36.5696.1)
- SUSE Linux Enterprise Server 11 SP3 マシンを更新、もしくは保護するための前提条件 : 最新のモビリティ エージェント インストーラーが Microsoft ダウンロード センターからダウンロードされ、構成サーバーのプッシュ インストーラー リポジトリに配置されていることを確認します。詳細については、以下の Updating your Azure Site Recovery On-Premises components セクションを参照してください。
- Mobility service (version 9.36.5696.1)
- Download Microsoft Azure Site Recovery Configuration Server OVF template (version 5.1.6315.0)
- Hyper-V or VMM to Azure
修正される問題の詳細と、このアップデートをインストールする前に確認する必要がある前提条件について説明します。このリリースでは、Recovery Service Agent のバージョン アップグレードはありません。
前提条件
Microsoft Azure Site Recovery Update Rollup 49 をインストールするには、以下のどちらかインストールされている必要があります :
- Microsoft Azure Site Recovery Provider (バージョン 5.1.5900 以降)
- Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup (VMware to Azure) (バージョン 9.32.xxxx.x 以降)
- Microsoft Azure Recovery Services Agent (バージョン 2.0.8900.0 以降)
注 : [コントロール パネル] – [プログラムと機能] からインストールされているバージョンを確認することが可能です。
この更新プログラムにより修正される問題
この更新プログラムを適用することで、次の問題を修正および改善点があります。
Mobility Service
改善された点
- Private Links connectivity for Site Recovery レプリケーションの Private Link 接続が。Azure マシンと オンプレミス マシンでサポートされました。
Linux OS support
- Azure to Azure
- Ubuntu 20.04
- RHEL 7.9
- Ubuntu 18.4.03 (Kernel v5.4)
- VMware/物理 to Azure
- Ubuntu 20.04
- RHEL 7.9
- Ubuntu 18.4.03 (Kernel v5.4)
修正された問題
- ベアラー トークン リクエストの失敗が原因でレプリケーションの有効化が失敗する問題を修正しました。
- Azure Disk Encryption (ADE) が有効になっている Linux マシンで Azure to Azure へのシナリオのレプリケーションの有効化が失敗する問題を修正しました。
- カーネルの検証が正しくないために、インストーラーの事前チェックが Oracle Linux 7.8 のレプリケーションの有効化をブロックしていた問題を修正しました。
- Storage Account アクセス キーのロールオーバーがレプリケーションを中断させる問題を修正しました。
Microsoft Azure Site Recovery Unified セットアップと Configuration サーバー テンプレート
- 新しい変更は導入されていません。
Microsoft Azure Site Recovery (サービス)
改善された点
- PowerShell を用いた Azure to Azure へのシナリオで NIC 名を変更できるようになりました。
修正された問題
- フェールオーバーの呼び出しごとに、Unmanaged ディスクのディスク サイズが 1 GB 増加する問題を修正しました。
- 可用性セットのターゲット リソースを使用したテスト フェールオーバーが失敗する問題を修正しました。
Microsoft Azure Site Recovery (ポータル)
改善された点
- ゾーン間レプリケーションのセットアップ中に回復プランを使用するための Azure to Azure シナリオのポータル サポートを追加しました。
- アクセシビリティを向上させるためにポータルに変更を追加しました。
Azure Site Recovery オンプレミス コンポーネントのアップデート
2 つのオンプレミス VMM サイト間
- Update Rollup 49 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
- リカバリー サイトで管理している 1 台目のオンプレミス VMM サーバーに Update Rollup 49 をインストールします。
- リカバリー サイトがアップデートされた後、プライマリ サイトが管理している VMM サーバーで Update Rollup 49 をインストールします。
注 VMM が高可用性 VMM (VMM クラスター) である場合、VMM サービスがインストールされているクラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。
オンプレミス VMM サイトと Azure 間
- Update Rollup 49 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
- オンプレミス VMM サーバー上で Update Rollup 49 をインストールします。
- すべての Hyper-V ホストで最新の MARS エージェントをインストールします。
注 VMM が高可用性 VMM (VMM クラスター) である場合、VMM サービスがインストールされているクラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。
オンプレミス Hyper-V サイトと Azure 間
- Update Rollup 49 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
- Azure Site Recovery に登録されている Hyper-V サーバーの各ノード上のプロバイダーをインストールします。
注 Hyper-V がホスト クラスター Hyper-V サーバーの場合、クラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。
オンプレミス VMware/物理サイトと Azure 間
- Update Rollup 49 for Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup をダウンロードします。
- オンプレミス管理サーバーの 1 台目にアップデートをインストールします。これは、Configuration サーバーと Process サーバー ロールを含むサーバーにインストールします。
- スケールアウト Process サーバーがある場合、次にそのサーバーをアップデートします。
- Azure Portal にアクセスし、保護されたアイテム > レプリケートされたアイテム ペインに移動します。
- このページの VM を選択します。
- 各 VM のペインの下部に表示されている Update Agent ボタンをクリックします。これは、すべての保護されている VM 上の Mobility Service Agent をアップデートします。
注 : SUSE Linux Enterprise Server 11 SP3 マシン用の Microsoft Azure Site Recovery をアップデート、もしくは保護している場合は、必ず以下の手順に従ってください。
- SUSE Linux Enterprise Server 11 SP3 エージェント インストーラーをダウンロードします。
- SUSE Linux Enterprise Server 11 SP3 仮想マシンをアップグレード、もしくは保護する前に、SUSE Linux Enterprise Server 11 SP3 エージェント インストーラーを Configuration サーバーおよびスケールアウト Process サーバーの INSTALL_DIR\home\svsystems\pushinstallsvc\repository および INSTALL_DIR\home\svsystems\admin\web\sw フォルダーにコピーします。 たとえば、以下は Configuration サーバー/Process サーバーのインストール パスが C:\Program Files (x86)\Microsoft Azure Site Recoveryの場合のフォルダー名です :
- C:\Program Files (x86)\Microsoft Azure Site Recovery\home\svsystems\pushinstallsvc\repository
- C:\Program Files (x86)\Microsoft Azure Site Recovery\home\svsystems\admin\web\sw path
注 : すべての最新の変更がソース VM に読み込まれていることを確認するために、Mobility Agent をアップグレードするたびに再始動することを推奨します。しかし必須ではありません。最後の再起動中のエージェントのバージョンと現在のバージョンの差が 4 より大きい場合、再起動は必須です。詳細な説明については次の表を参照してください。
最新の再起動中のエージェントのバージョン | バージョンへのアップグレード | 再起動の必須可否について |
---|---|---|
9.25 | 9.27 | 必須ではない |
9.25 | 9.28 | 必須ではない |
9.25 | 9.29 | 必須ではない |
9.25 | 9.30 | 必須です。 最初にバージョン 9.29 にアップグレードしてからバージョン 9.30 にアップグレードする前に再起動します (最後の再起動が実行されたバージョンとターゲット バージョンとの違いが 4 以上のため)。 |
参考
- Disaster Recovery Service – Azure Site Recovery – DRaaS | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/services/site-recovery/ - Pricing – Site Recovery | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/pricing/details/site-recovery/ - Azure Site Recovery Documentation – Tutorials, API Reference | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/site-recovery - Azure Site Recovery updates | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/site-recovery/service-updates-how-to - Azure Site Recovery: Frequently asked questions | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/site-recovery/site-recovery-faq