以前のブログ エントリで Microsoft Inspire 2020 で追加された Microsoft 認定資格と対象となる試験について紹介しました。
2020/09/21 (現地時間) に ベータ版での提供ではありますが、開発者向けの Power Platform 認定資格「Microsoft Certified : Power Platform Developer Associate」の対象試験「PL-400 : Microsoft Power Platform Developer (beta)」が受験可能となった旨のアナウンスがありました。
なおベータ版での提供のため、英語のみとなりますが 2020/09/21 (現地時間) から提供開始となっており、これからすぐに受験することも可能です。なお、上記の対応試験 PL-400 のサイトには、300 名 (先着) 限定で試験料が 80 % オフ (4,643 円) となるクーポン番号 (2020/10/26 まで利用可能) が記載されています。
試験 PL-400 : Microsoft Power Platform Developer (beta) – 評価されるスキルについて (意訳)
- Exam PL-400: Microsoft Power Platform Developer–Skills Measured
https://query.prod.cms.rt.microsoft.com/cms/api/am/binary/RE4BeRV
試験の対象者
この試験の受験者は、Power Platform ソリューションの設計、開発、保護、トラブルシューティングを行います。
また、アプリケーションの機能強化、カスタムユーザーエクスペリエンス、システム統合、データ変換、カスタムプロセスの自動化、カスタムビジュアライゼーションなどのソリューションのコンポーネントを実装します。
加えて、機能、境界、および制約の深い理解を含む、Power Platform サービスの強力な応用知識を持っている必要があります。
そして、Power Platform の DevOps の基本を理解している必要があります。
Power Platformサービス、JavaScript、JSON、TypeScript、C#、HTML、.NET、Microsoft Azure、Microsoft 365、RESTful Webサービス、ASP.NET、Power BIなどの開発経験が必要となります。
評価されるスキル
注:評価される各スキルの下に記載しているリストは、スキルの評価項目です。このリストは、決定的でも網羅的でもありません。
注:試験内容について、ほとんどの場合、プレビュー機能はカバーされず、一部の機能は GA (General Availability) となった際に試験に追加されます。
スキルの評価
技術設計を作成する (10-15%)
- 要件を検証し、技術アーキテクチャを設計する
- ソリューションの技術アーキテクチャを設計、検証する
- 認証と認可の戦略を設計する
- すぐに使える機能で要件を満たすことができるかどうかを判断する
- Logic Apps と Power Automate フローを使用するタイミングを決定する
- サーバーレス コンピューティング、プラグイン、Power Automate を使用するタイミングを決定する
- 仮想エンティティ データソース プロバイダーを構築するタイミングとコネクタを使用するタイミングを決定する
- ソリューション コンポーネントを設計する
- データ モデルを設計する
- Power Apps の再利用可能なコンポーネントを設計する
- カスタム コネクタを設計する
- サーバーサイド コンポーネントを設計する
- Power Platform 拡張ポイントを説明する
- Bot Framework スキルや Power Automate を含む Power Virtual Agents の拡張ポイントについて説明する
- Power BI API、カスタム ビジュアル、Power BI アプリの Web サイトやその他のアプリケーションへの埋め込みを含む Power BI の拡張ポイントについて説明する
- CRUD API やカスタム スタイル設定を含む Power Apps ポータルの拡張ポイントについて説明する
Common Data Service を構成する (15-20%)
- 開発をサポートするセキュリティを構成する
- 運用上のセキュリティ問題をトラブルシュートする
- セキュリティ ロールとフィールド レベルのセキュリティ プロファイルを作成、更新する
- ビジネス ユニットとチームを構成する
- エンティティとフィールドを実装する
- エンティティとエンティティ オプションの構成
- フィールドを構成する
- 関係と行動タイプを構成する
- アプリケーション ライフサイクル管理 (ALM) を実装する
- ソリューションを作成し、ソリューション コンポーネントを管理する
- ソリューションをインポート、エクスポートする
- ソリューションの依存関係を管理する
- 展開用のパッケージを作成する
- 展開を自動化する
- ソリューションやコード アセットを含むプロジェクトのソース管理を実装する
Power Apps を作成、構成する (15-20%)
- モデル駆動アプリを作成する
- モデル駆動アプリを構成する
- フォームを構成する
- ビューを構成する
- 視覚化を構成する
- キャンバス アプリを作成する
- キャンバス アプリを作成、構成する
- コントロール イベントとプロパティを管理するための複雑な数式を実装する
- App Insights を用いてアプリの使用状況を分析する
- 再利用可能なコンポーネント ライブラリをビルドする
- アプリを管理、トラブルシュートする
- モニターおよびその他のブラウザー ベースのデバッグツ ールを用いてアプリの問題をトラブルシュートする
- App Checker と Solution Checker から結果を解釈する
- コネクタと API エラーを識別、解決する
- データのプリロードやクエリの委任を含むアプリのパフォーマンスを最適化する
ビジネス プロセス 自動化の構成 (5-10%)
- Power Automate を構成する
- フローを作成、構成する
- Common Data Service コネクタのアクションとトリガーを使用するための手順を構成する
- フロー ステップで複雑な式を実装する
- エラー ハンドリングを実装する
- コネクタからの JSON 応答を分析してフローをトラブルシュートする
- 処理を実装する
- ビジネス プロセス フローを作成、構成する
- ビジネス ルールを作成、構成する
- サーバー側およびクライアント側のコードを用いて、ビジネス プロセス フローを作成、管理、操作する
- プロセスをトラブルシュートする
ユーザー エクスペリエンスの拡張 (10-15%)
- クライアント スクリプトを用いてビジネス ロジックを適用する
- XRM APIをターゲットとする JavaScript、Typescript コードを作成する
- イベント ハンドラーを登録する
- Common Data Service Web API をターゲットとするクライアント サイド スクリプトを作成する
- Power Apps Component Framework (PCF) コンポーネントを作成する
- PCF コンポーネント ライフサイクルを説明する
- 新しい PCF コンポーネントを初期化する
- PCF コンポーネント マニフェストを構成する
- コンポーネント インターフェースを実装する
- コンポーネントをパッケージ化、デプロイ、使用する
- PCF Device、Utility、WebAPI 機能を構成、使用する
- ローカル テスト ハーネスを使用して PCF コンポーネントをテスト、デバッグする
- コマンド ボタン関数を作成する
- コマンド関数を作成する
- コマンド ボタン ルールとアクションを設計する
- Ribbon Workbench を用いてコマンド バーを編集する
- JavaScript ライブラリ間の依存関係を管理する
プラットフォームの拡張 (15-20%)
- プラグインを作成する
- プラグイン実行パイプラインについて説明する
- プラグインを設計、開発する
- プラグインをデバッグ、トラブルシュートする
- プレ イメージとポスト イメージを用いてビジネス ロジックを実装する
- Organization サービス API を用いてデータの操作を実行する
- プラグインのパフォーマンスを最適化する
- Plug-in Registration Tool を用いてカスタム アセンブリを登録する
- カスタム アクション メッセージを対象とするプラグインを開発する
- カスタム コネクタを作成する
- API の定義を作成する
- API セキュリティを構成する
- ポリシー テンプレートを用いて、実行時のコネクタの動作を変更する
- カスタム コネクタとして Azure Functions を公開する
- Postman を用いてパブリック API のカスタム コネクタを作成する
- プラットフォーム API を使用する
- Common Data Service WebAPI、もしくは OrganizationService を用いて、データおよびプロセスと対話する
- API 制限再試行ポリシーを実装する
- パフォーマンス、同時実行性、トランザクション、およびバッチ処理を最適化する
- Discovery サービスにクエリを実行し、組織の URL およびその他の情報を検出する
- WebAPI を用いてエンティティ メタデータ操作を実行する
- Oauth を用いて認証を実行する
- ワークロードを処理する
- Azure Functions を用いて長時間実行される操作を処理する
- Azure Functions でスケジュールされたイベント駆動型の関数トリガーを構成する
- Managed ID を用いて Power Platform に対して認証する
統合開発 (5-10%)
- イベントを発行、使用する
- API を用いてイベントを発行する
- Plug-in Registration Tool を用いてイベントを発行する
- webhook、Azure Service Bus、Azure Event Hub を含むサービス エンドポイントを登録する
- Azure ソリューション用の Common Data Service リスナーを実装する
- Power Platform と対話する Azure Functions を作成する
- データ同期を実装する
- エンティティ変更追跡を構成する
- プラットフォーム API を用いてエンティティ変更レコードを読み取る
- 代替キーを作成、使用する