ひっそりと GA、リリースされた Windows Server 2022 ですが、先日、日本マイクロソフトさんのほうで『Windows Server 2022 クラウドネイティブ時代のモダン OS とは?』というウェビナーが開催されていました (オンデマンドでも見れる模様)。
- Windows Server 2022 クラウドネイティブ時代のモダン OS とは?
https://mktoevents.com/Microsoft+Event/288608/157-GQE-382
そのウェビナーの中で気になったのはエディション比較の話で「Windows Server 2022 Datacenter : Azure Edition」という聞きなれないエディションの話がありました。
Windows Server 2022 Datacenter と何が違うんじゃい
現在プレビュー中とのことではありますが、気になったため Windows Server 2022 Datacenter との違いなど、実際に触ってみました。
Windows Server 2022 Datacenter : Azure Edition とは
Windows Server 2022 Datacenter : Azure Edition は、Windows Server 2022 Datacenter と並行してサービスを提供し、まったく同じ機能セットを持つものの、追加の機能を提供するエディションとなります。
Microsoft Ignite 2021 のセッション「Latest Azure innovation for Windows Server and SQL Server | FS177」の中で新しい機能 Hotpatching の紹介がありましたが、それを利用できるのが Windows Server 2019 Datacenter : Azure Edition (発表当時) と命名された Azure Marketplace VM イメージだけのようです。
Windows Server 2022 リリースに伴い、Windows Server 2019 Datacenter : Azure Edition の VM イメージはなくなり、Windows Server 2022 Datacenter : Azure Edition のみとなりましたが、引き続き Hotpatching などプレビュー中の新機能が利用できるエディションとなっているようです。
※新機能が GA したタイミングで Windows Server 2022 Datacenter に統合されるかどうかは不明な状況。
Windows Server 2022 Datacenter : Azure Edition だけに含まれている新機能
Windows Server 2022 Datacenter : Azure Edition だけに含まれている機能は以下となります。
- Azure Extended Network
Azure 用拡張ネットワークを使用して、オンプレミスのサブネットを Azure に拡張するAzure 用拡張ネットワークを使用して、オンプレミスのサブネットを Azure に拡張する - Hotpatching (プレビュー)
Windows Server 用ホットパッチWindows Server のホットパッチのしくみと、それを有効にする方法について説明します- 現時点では「Windows Server 2022 Datacenter Azure Edition Core」のみ
- SMB over QUIC (プレビュー)
SMB over QUIC (Windows)Windows Server および Windows クライアントの SMB over QUIC 機能について説明します。- 現時点では「米国中部」、「米国中南部」、「北ヨーロッパ」リージョンのみ
Windows Server 2022 Datacenter : Azure Edition の利用方法
Windows Server 2022 Datacenter : Azure Edition の存在は、Azure Marketplace、もしくは Azure ポータル内の [リソースの作成] から「Microsoft Server Operating Systems Preview」で VM イメージを確認できるので、それを用いて VM をデプロイすることで利用できます。
VM イメージは以下の 2 つでした。
- Windows Server 2022 Datacenter Azure Edition
- Windows Server 2022 Datacenter Azure Edition Core
実際にデプロイしてみる
VM イメージは Gen2 のみの模様。
HotPatching は「Windows Server 2022 Datacenter Azure Edition Core」VM イメージのみ利用可能なので利用する場合にはこの VM イメージを選択するのと、事前にプレビュー アクセスの有効化を行う必要があります。
デプロイ後の確認
バージョンは同じなので、パッと見では見分けがつかないですね (汗
Windows Server 2022 Datacenter と Windows Server 2022 Datacenter Azure Edition
Windows Server 2022 Datacenter Core と Windows Server 2022 Datacenter Azure Edition Core
まとめ
Windows Server 2022 には、「Windows Server 2022 Standard」、「Windows Server 2022 Datacenter」の他に「Windows Server 2022 Datacenter : Azure Edition」が存在します。
「Windows Server 2022 Datacenter : Azure Edition」のみ利用可能な機能が存在しているので、Azure 上で動作させたい場合には VM イメージの選択に注意してください。
そのうち Windows Server 2022 ベースの Azure Stack HCI も出てくるとは思いますが、どこかの小人さんが纏めてくれるはず (こなみかん