VCF PowerCLI 9.0 がリリースされました

ブログ エントリ内にアフィリエイト広告が含まれています

2025/06/17 (現地時間) に VMware の新しいバージョン VMware Cloud Foundation (VCF) 9.0 がリリースされたとともに、PowerShell ベースでのサービス管理モジュール VCF PowerCLI 9.0 がリリースされました。

VCF のバージョン管理とリリースサイクルに準拠するため、VMware PowerCLI から VCF PowerCLI に名称が変更されています。

VCF PowerCLI 9.0 の変更点は、以下のリンクから確認することが可能です。

VCF PowerCLI 9.0 を入手、インストールするには、下記サイトから zip ファイルをダウンロード、もしくはPowerShell Gallery 経由からとなります。

なお、VMware PowerCLI がインストールされている環境から VCF PowerCLI のインストール (アップグレード) は推奨されていない点に注意する必要があります。

VMware PowerCLI をアンインストール後、VCF PowerCLI をクリーン インストールする必要があります。

また、Hyper-V の機能がインストールされている環境の場合、以下のエラーメッセージ (コマンドレットが重複する) が表示され、インストールが失敗するので注意が必要です。

コマンド体系は VMware PowerCLI からほぼ変わっていないので、当然といえば当然ですね (

スポンサーリンク

 VCF PowerCLI9.0 リリース ノート (意訳)

VCF PowerCLI でのコマンドレット読み込みパフォーマンスの向上

VCF PowerCLIコマンドレットの読み込み時間が改善されました。PowerShell 5.1 を使用している場合、読み込み時間が 50 %以上短縮されます。PowerShell 7.x を使用している場合、読み込み時間が最大70%短縮されます。

推奨事項

VCF 9.0 では PowerCLI の名称が一新され、メインモジュールが VCF.PowerCLI に名称変更されました。今後はスクリプトでこの新しいモジュールの使用を推奨します。VCF.PowerCLI 9.0 のインストール後も、必要に応じて VMware.PowerCLI がインポート可能です。

VMware.PowerCLI から VCF.PowerCLI 9.0 へのアップグレード

VMware.PowerCLI の既存のインストールからのアップグレードは推奨されず、クリーン インストールを推奨しています。

オペレーティング システムに VMware.PowerCLI 13.3 以前がすでにインストールされている場合、VCF.PowerCLI 9.0 をインストールしようとすると次のエラーが発生する可能性があります。

PackageManagement\Install-Package : The following commands are already available on this system:'

...

Initialize-X509Certificate,Initialize-X509Crl,Initialize-X509CrlEntry'. This module 'VMware.Sdk.Nsx.Policy.Initialize' may override the existing commands. If you still want to install this module 'VMware.Sdk.
Nsx.Policy.Initialize', use -AllowClobber parameter.
At C:\Program Files\WindowsPowerShell\Modules\PowerShellGet\1.0.0.1\PSModule.psm1:1809 char:21
+ ... $null = PackageManagement\Install-Package @PSBoundParameters
+ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
+ CategoryInfo : InvalidOperation: (Microsoft.Power....InstallPackage:InstallPackage) [Install-Package], Exception
+ FullyQualifiedErrorId : CommandAlreadyAvailable,Validate-ModuleCommandAlreadyAvailable,Microsoft.PowerShell.PackageManagement.Cmdlets.InstallPackage

これは、PowerCLI SDK に含まれる一部のコマンドレットが他のモジュールに移動されたために発生します。この競合を解決するには、Install-Module に AllowClobber パラメーターを追加する必要があります。

アップグレード時に、一部のモジュールで証明書エラーが発生する場合があります。これは、PowerCLI がVMware 証明書ではなく Broadcom 証明書で署名されていることが原因である可能性があります。この問題は、SkipPublisherCheck パラメーターを指定することで回避可能です。

VCF.PowerCLI インストール ガイド

VCF.PowerCLI は VMware.PowerCLI の後継版であり、VMware Cloud Foundation (VCF) との連携強化と自動化ツールの重点分野をより適切に反映するという継続的な取り組みの一環として、VMware PowerCLI は VCF PowerCLI に名称変更しました。この変更は、VCF 環境向けにカスタマイズされ、合理化された自動化エクスペリエンスを提供するという当社の方向性をさらに強化するものです。名称は変更されましたが、これまでご利用いただいている機能と強力な機能はそのままです。既存のコマンドレット、モジュール、自動化スクリプトはすべて、引き続き正常に動作します。

インストール

  • Step 1 - VMware.PowerCLI のアンインストール 
    • クリーン インストールを推奨します。中断のリスクを最小限に抑えるため、既存のスクリプトでVMware.PowerCLI をインポートしている場合、VCF.PowerCLI にアップデートすることを推奨します。オペレーティング システムから VMware.PowerCLI をアンインストールするには、公式ガイド Uninstall VCF PowerCLI にしたがってください。
  • Step 2 - VCF.PowerCLI のインストール
    • Follow the official guide for installing VCF.PowerCLI - PowerCLI Installation Guide. Make sure that you are installing VCF.PowerCLI and not VMware.PowerCLI
      VCF.PowerCLI のインストールについて、公式ガイド PowerCLI Installation Guide にしたがってください。VMware.PowerCLI ではなく、VCF.PowerCLI をインストールしていることを確認してください。

PowerShell 5.1 に VMware.PowerCLI をインポート

VMware.PowerCLI を VCF.PowerCLI と併せて利用可能な最新バージョンにアップグレードした場合、PowerShell 5.1 で古いモジュールをインポートできなくなります。この問題を回避するには、PowerShell 6 以降にアップグレードする必要があります。

Import-Module : The required module 'VMware.Vim' is not loaded. The module 'VMware.Vim' has a requiredModule 'VMware.VimAutomation.Common' in its module manifest 'C:\Users\stoyo\OneDrive\Documents\WindowsPowe
rShell\Modules\VMware.Vim\9.0.0.24771640\VMware.Vim.psd1' that points to a cyclic dependency.
At line:1 char:1
+ Import-Module VMware.PowerCLI
+ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
+ CategoryInfo : ResourceUnavailable: (C:\Users\stoyo\...e.PowerCLI.psd1:String) [Import-Module], MissingMemberException
+ FullyQualifiedErrorId : Modules_InvalidManifest,Microsoft.PowerShell.Commands.ImportModuleCommand

概要

VMware PowerCLI が VCF PowerCLI に名称変更

VMware Cloud Foundation (VCF) との連携を強化し、自動化ツールの重点分野をより適切に反映するという継続的な取り組みの一環として、VMware PowerCLI は VCF PowerCLI に名称変更しました。この変更は、VCF 環境に特化した、よりカスタマイズされ、合理化された自動化エクスペリエンスを提供するという当社の方向性を改めて示すものです。名称は変更されましたが、皆様が信頼されている機能と強力な機能はそのままです。既存のコマンドレット、モジュール、自動化スクリプトはすべて、引き続き正常に動作します。

VCF PowerCLI のアップデートの完全なリストを確認するには、VCF PowerCLI 9.0 changelog を参照してください。

VCF PowerCLI のインストール、アップグレード、および削除

VCF PowerCLI モジュールの管理は、PowerShell Gallery と PowerShell Gallery 内のモジュールを操作するための PowerShell のデフォルトコマンドレットによって提供されます。VCF PowerCLI のインストール、アップグレード、削除方法の詳細について、VMware Cloud Foundation PowerCLI User's Guide を参照してください。

サポートされるプラットフォーム

VMware Cloud Foundation (VCF) PowerCLI は、VMware プロダクトおよびサービスを管理するためのPowerShell モジュール スイートです。VCF PowerCLI には、グローバル規模のインフラストラクチャを容易に管理するための 7,000 以上のコマンドレットが含まれています。VCF PowerCLI 9.0でサポートされているオペレーティング システムと PowerShell のバージョンの一覧は、Supported Operating Systems および Supported PowerShell Versions を参照してください。

VCF PowerCLI の互換性マトリックス、VCF PowerCLI 9.0 と互換性のある VMware 製品の一覧は、Broadcom Product Interoperability Matrixes を参照してください。

新機能

VCF PowerCLI 9.0には、以下の新機能、変更点、改善点が導入されています :

VMware.VimAutomation.Storage

  • グローバル重複排除の新しいプロパティ (ESAGlobalDedupRatio、SharedDataByESADedupGB、OverheadByESADedupGB) の表示をサポートします。Get-VsanSpaceUsage のスペース レポート出力を強化しました。
  • 新しい vSAN iSCSI VIP 構成の作成、および vSAN クラスタ構成の設定と取得をサポートするようになりました。
  • vSAN クラスタの健全性の健全性スコアの表示をサポートします。

VMware.VimAutomation.Core

  • 新しくサポートする型は、New-CustomAttribute コマンドレットを用いてターゲット型として指定可能です。Get-Annotation と Set-Annotationは、新しく追加された型のエンティティをサポートするようになりました。
  • データストアでサポートされているセクター サイズを表示し、仮想マシン/仮想ハード ディスクを作成するときにセクター サイズを選択する機能を追加しました。
  • vCenter で利用可能なグローバル ホスト イメージを一覧表示し、事前構成されたグローバル イメージをホストおよびクラスターに割り当てる機能を追加しました。
    • Get-LcmSoftwareSpecification
  • VMware.PowerCLI.VCenter は下位互換性のために保持されており、すべてのコマンドレットは VMware.VimAutomation.Core モジュールで使用できるようになりました。
    • Add-VITrustedCertificate
    • Get-VIMachineCertificate
    • Get-VITrustedCertificate
    • Remove-VITrustedCertificate
    • New-VIMachineCertificateSigningRequest
    • Get-VIApplianceService
    • Set-VIMachineCertificate
    • Start-VIApplianceService
    • Restart-VIApplianceService
    • Stop-VIApplianceService
  • 新しい New-VIPermission コマンドレットを用いて、ユーザーとグループの権限を作成する機能を追加しました。
  • VPC サポートを可能にするためにいくつかのコマンドレットを変更しました
    • Get-VM
      • 特定の仮想プライベート クラウドまたは VPC プロジェクトに接続された、ネットワーク アダプターを持つ VM を取得できます。
    • New-NetworkAdapter
      • Subnet パラメーター
        • 特定の VPC サブネットに接続されたネットワーク アダプターの作成を許可します。
      • AutoAssignExternalIp パラメーター
        • VPC サブネットからの外部 IP アドレスが自動的に割り当てられ、ネットワーク アダプタに割り当てられるよう、指定可能です。
    • Set-NetworkAdapter
      • Subnet パラメーター
        • ネットワーク アダプタを接続する VPC サブネットを指定可能です。
      • AutoAssignExternalIp パラメーター
        • VPC サブネットからの外部 IP アドレスを自動的に割り当てて、ネットワーク アダプタに割り当てることが可能です。
      • UnassignExternalIp パラメーター
        • VPC サブネットから割り当てられた外部 IP アドレスをネットワーク アダプタから削除する必要があります。

VMware.DeployAutomation

vSphere Lifecycle Manager クラスターのネットワーク ブート モードを構成する 2 つの新しいコマンドレット (Set-ClusterNetworkBootMode と Reset-ClusterNetworkBootMode) を追加しました。

現在、ネットワーク ブートを使用して vSphere Lifecycle Manager クラスターでステートレス ホストをプロビジョニング、デフォルトのステートフル動作を復元することが可能です。

これらのコマンドレットを用いて構成されたクラスターには、ステートフルのみのホスト/ステートレスのみのホストのどちらかを含めることが可能です。

VMware.VimAutomation.Vpc

vCenter 内の Virtual Private Cloud をサポートします。

  • Get-VpcIpBlock
    • 仮想プライベート クラウドの IP アドレス ブロックの取得をサポートします。
  • Get-VpcProject
    • 仮想プライベート クラウド プロジェクトの取得をサポートします。
  • Get-VpcConnectivityProfile
    • 仮想プライベート クラウド接続プロファイルの取得をサポートします。
  • Get-VpcServiceProfile
    • 仮想プライベート クラウド サービス プロファイルの取得をサポートします。
  • New-Vpc
    • 仮想プライベートクラウドの作成をサポートします。
  • Get-Vpc
    • 仮想プライベートクラウドの取得をサポートします。
  • Set-Vpc
    • 仮想プライベート クラウドの構成の変更をサポートします。
  • Remove-Vpc
    • 仮想プライベートクラウドの削除をサポートします。
  • Get-VpcStatistics
    • 仮想プライベート クラウドの統計情報の取得をサポートします。
  • New-VpcDhcpGenericOption
    • ダイナミック ホスト構成プロトコルの汎用オプションの作成をサポートします。
  • New-VpcDhcpClasslessStaticRoute
    • ダイナミック ホスト コンフィギュレーション プロトコルのクラスレス スタティック ルート オプションの作成をサポートします。
  • New-VpcSubnet
    • 仮想プライベート クラウド (VPC) サブネットの作成をサポートします。
  • Get-VpcSubnet
    • 仮想プライベート クラウド サブネットの取得をサポートします。
  • Set-VpcSubnet
    • 仮想プライベート クラウド (VPC) サブネットの構成の変更をサポートします。
  • Remove-VpcSubnet
    • 仮想プライベート クラウド サブネットの削除をサポートします。
  • Get-VpcSubnetStatus
    • 仮想プライベート クラウド サブネットのステータスの取得をサポートします。
  • Get-VpcSubnetStatistics
    • 仮想プライベート クラウド サブネットの統計情報の取得をサポートします。
  • Get-VpcSubnetDhcpServerStatus
    • 仮想プライベート クラウドのサブネット DHCP サーバー ステータスの取得をサポートします。
  • Get-VpcSubnetDhcpServerStatistics
    • 仮想プライベート クラウドのサブネット DHCP サーバー統計の取得をサポートします。
  • New-VpcDhcpStaticBinding
    • 仮想プライベート クラウド サブネットの DHCP 静的バインディングの作成をサポートします。
  • Get-VpcDhcpStaticBinding
    • 仮想プライベート クラウド サブネットの DHCP 静的バインディングの取得をサポートします。
  • Set-VpcDhcpStaticBinding
    • 仮想プライベート クラウド サブネットの DHCP 静的バインディング構成の変更をサポートします。
  • Remove-VpcDhcpStaticBinding
    • VPC サブネットの DHCP 静的バインディングの削除をサポートします。

VMware.Sdk.vSphere

  • Invoke-EsxSettingsInventoryUpdateVumCapabilityTask
    • 異種クラスターの VUM を一時的に制限解除します。
  • Invoke-EsxSettingsInventoryReportsTransitionSummaryClustersGet
    • クラスターの遷移の概要を取得します。
  • Invoke-EsxSettingsInventoryExtractInstalledImageTask
    • ホストに現在インストールされているイメージに関する情報を抽出します。
  • Invoke-EsxSettingsInventoryTransitionTask
    • 指定されたエンティティをベースラインによる管理からイメージによる管理に移行します。
  • Invoke-EsxSettingsInventoryReportsTransitionSummaryHostsGet
    • スタンドアロン ホストの遷移の概要を取得します。
  • Get-vSphereOperation
    • API パス/メソッドでフィルタリングされた VCF PowerCLI SDK コマンドレットを取得します。
  • Invoke-VcenterAuthorizationPrivilegesGet
    • vCenter インスタンス内の特定の承認権限に関する詳細情報を返します。
  • Invoke-VcenterAuthorizationPrivilegesList
    • 指定された条件に一致する vCenter インスタンス内の承認権限を照会します。
  • Invoke-VcenterAuthorizationRolesCreate
    • vCenter に新しい承認ロールを作成します。
  • Invoke-VcenterAuthorizationRolesDelete
    • vCenter インスタンスから承認ロールを削除します。
  • Invoke-VcenterAuthorizationRolesUpdate
    • vCenter インスタンス内の既存の承認ロールをアップデートします。
  • Invoke-VcenterAuthorizationRolesGet
    • vCenter インスタンス内の特定の承認ロールに関する詳細情報を返します。
  • Invoke-VcenterAuthorizationRolesList
    • 指定された条件に一致する vCenter インスタンス内の承認ロールを照会します。
  • Invoke-VcenterAuthorizationPermissionsCreate
    • vCenter に新しい承認権限を作成します。
  • Invoke-VcenterAuthorizationPermissionsDelete
    • vCenter から認証権限を削除します。
  • Invoke-VcenterAuthorizationPermissionsUpdate
    • vCenter インスタンス内の既存の承認権限をアップデートします。
  • Invoke-VcenterAuthorizationPermissionsGet
    • vCenter インスタンス内の特定の承認権限に関する詳細情報を返します。
  • Invoke-VcenterAuthorizationPermissionsList
    • 指定された条件に一致する vCenter インスタンス内の承認権限を照会します。

VMware.Vcf.SddcManager

  • Get-SddcCluster
    • SDDC Manager Server から 1 つ以上の Cluster オブジェクトに関する情報を取得します。
  • Get-SddcDomain
    • SDDC Manager Server から 1 つ以上の Domain オブジェクトに関する情報を取得します。
  • Get-SddcHost
    • SDDC Manager Server から 1 つ以上の Host オブジェクトに関する情報を取得します。
  • Get-SddcVcenter
    • SDDC Manager Server から 1 つ以上の vCenter オブジェクトに関する情報を取得します。

VCF PowerCLI 9.0 で行われた変更 (改善、セキュリティ強化、廃止された機能など) の詳細は、VCF PowerCLI Change Log を参照してください。具体的なプロダクト機能の詳細は、VMware Cloud Foundation PowerCLI User's Guide を参照してください。特定のコマンドレットの詳細は、VCF PowerCLI Cmdlet Reference を参照してください。VCF PowerCLI ドキュメントの完全なリストは、VCF PowerCLI 9.0 Home Page にアクセスしてください。

スポンサーリンク

モジュールのアンインストールについて

以下のコマンドを実行することで、VCF PowerCLI 9.0 のモジュールをすべて削除することが可能です。

スポンサーリンク

関連サイト

コメント

タイトルとURLをコピーしました