Update Rollup 35 for Azure Site Recovery が公開されました

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Azure Site Recovery (ASR) の更新プログラムである Update Rollup 35 for Azure Site Recovery (KB4494485) が公開されました。

Azure Site Recovery には、大きく分けて「Hyper-V ベース (SCVMM 含む)」向け、および「VMware ベース (物理、他仮想化/他クラウド基盤含む)」向けの 2 種類のインストーラーが存在し、これらに加えて、エージェント (Microsoft Azure Recovery Services Agent) が存在します。

Update Rollup 34 for Azure Site Recvoery における各インストーラーのバージョンとなります。

Update Rollup 35 for Azure Site Recovery について

注:

  • これは”この更新プログラムにより修正される問題” に記載されている問題に対する修正プログラムです。
  • この更新プログラムをインストールする前に確認する必要がある事項については、”この更新プログラムにより修正される問題” および “前提条件” を参照してください。

Microsoft サポート ファイルをダウンロードするための詳細な情報は、次の Microsoft サポート技術情報を参照してください :

マイクロソフトでは、このファイルのウイルス スキャンを行っています。また、ファイルが公開された日付で入手可能な最新のウイルス検出ソフトウェアを使用しています。加えて、このファイルはセキュリティが強化されたサーバーに格納されており、許可されていないファイルの変更を防止しています。

前提条件

Update Rollup 35 for Microsoft Azure Site Recovery Provider (バージョン 5.1.4000.0) は、Microsoft Azure Site Recovery Service Provider がインストールされているすべてのシステムに適用することができ、以下が含まれます :

  • Microsoft Azure Hyper-V Recovery Manager (3.4.486 以降のバージョン)
  • Microsoft Azure Site Recovery Hyper-V Provider (4.6.660 以降のバージョン)
  • Microsoft Azure Site Recovery Provider (5.1.3600 以降のバージョン)
  • Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup (VMware to Azure) (9.19.xxxx.x 以降のバージョン)

注 : [コントロール パネル] – [プログラムと機能] からインストールされているバージョンを確認することが可能です。

この更新プログラムにより修正される問題

この更新プログラムを適用すると、次の問題を修正および改善があります。

Microsoft Azure Site Recovery Provider

改善点
Azure to Azure DR
  • ネットワーク マッピングに対して行われた更新は、既存のレプリケーションのターゲット構成に影響しなくなりました。
  • ソース VNet とターゲット VNet 間のネットワーク マッピングが変更された場合でも、既存のレプリケーションのターゲット VNet は更新されません。以前に選択したターゲット VNet 構成はそのまま残ります。
VMware to Azure DR
  • Managed ディスクに直接書き込みます。

    すべての新しい保護は、現在 Managed ディスクに直接複製されています。オンプレミスからのデータは Azure のキャッシュ ストレージアカウントに送信されます。リカバリ ポイントは、ターゲット側の Managed ディスクに作成されます。つまり、ターゲット上で複数のターゲット ストレージ アカウントを管理する必要はありません。

修正された問題
Azure to Azure DR
  • プライマリ仮想マシンを削除した後、エラーを生成するフェール オーバーが完了したときのエラー メッセージを改善。
  • リソース リンクのクリーンアップが失敗した場合のパージ、もしくは無効化操作中のエラー メッセージが、対処可能な詳細を含めることによって改善されています。
  • アクセスの問題がある場合、Azure Encrypted VM 保護中に警告メッセージが追加されます。
  • “The virtual machine couldn’t be protected as the disk is already configured with a different seed blob URI for protection” というエラー メッセージが発生するという再保護中の問題が修正されています。
  • 例外メッセージを削減するため、Encrypted VM 保護ワークフローを改善しました。
  • フェール オーバー準備状況の検証を改善しました。
  • DR Cross Subscription : すでにマッピングされている場合でも、異なるサブスクリプションへのネットワーク マッピングを許可します。
  • Managed ディスクのオプションが表示されなかった再保護ワークフローの問題を修正しました。
  • 既存 NIC を更新する場合、IpConfigurations の ApplicationGateway BackendAddressPools プロパティを保持するためのサポートが追加されました。
  • 保護後のディスクの種類に変更があった場合、フェール オーバーの正常性問題を生成します。

Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup および 構成サーバー テンプレート

改善点
  • 複数 NIC を使用する構成サーバーをサポートします。
    • インターネット、もしくは Azure ストレージにアクセスできない (複数 NIC を持つ構成サーバーによって) 独立したネットワークとしてオンプレミス ネットワークを設計する場合、構成サーバーの登録時に両方のネットワークを登録するか、このバージョンへのアップグレードを投稿する必要があります。
    • Azure Site Recovery を用いた両方のネットワークの登録後、ネットワークを変更することはできません。
    • 両方のネットワークが登録されていない場合、フェールバックはサポートされません。
修正された問題
  • 両方のネットワークが登録されていない場合、フェールバックはサポートされません。
  • 構成サーバー、プロセス サーバー、マスター ターゲットなど Azure Site Recovery コンポーネントを保護しようとする場合、エラー メッセージが追加されます。

Mobility Service

修正された問題
  • 物理サーバーは、フェイルオーバー時に no-hydration の対象外となりました。これにより、目標復旧時間 (RTO) が短縮されます。no-hydration に関する情報は、こちら
  • SUSE Linux Enterprise Server 12 Service Pack 4 (SP4) をサポートします。
  • Mobility Agent インストールの改善 :
    • バージョン 9.23 以前では、Azure Site Recovery VSS プロバイダーのインストール中のエラーにより、Mobility Agent のインストールが失敗しました。バージョン 9.23 以降のバージョンでは、Mobility Agent のインストール中に VSS プロバイダーのインストールが失敗した場合、次の改善が行われます。
      • Mobility Agentの インストールは続行され、VSS プロバイダーのインストールはスキップされます。
      • ジョブ ステータスが “警告” に更新され、Azure Site Recovery VSS プロバイダーのインストールが失敗した正確な理由を示す明確なエラーメッセージが表示されます。アプリケーションの整合性ポイントを正常に生成するために、エラー メッセージに示されている推奨処置に従ってください。
      • VSS プロバイダーのインストールの失敗がクラッシュ 整合性ポイントの生成に影響しないことに注意する必要があります。サーバーはクラッシュ整合性ポイントを生成し続けます。

Azure Site Recovery オンプレミス コンポーネントのアップデート

2 つのオンプレミス VMM サイト間

  1. Update Rollup 35 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
  2. リカバリー サイトで管理している 1 台目のオンプレミス VMM サーバーに Update Rollup 34 をインストールします。
  3. リカバリー サイトがアップデートされた後、プライマリ サイトが管理している VMM サーバーで Update Rollup 34 をインストールします。

VMM が高可用性 VMM (VMM クラスター) である場合、VMM サービスがインストールされているクラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。

オンプレミス VMM サイトと Azure 間

  1. Update Rollup 35 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
  2. オンプレミス VMM サーバー上で Update Rollup 34 をインストールします。
  3. すべての Hyper-V ホストで最新の MARS エージェントをインストールします。

VMM が高可用性 VMM (VMM クラスター) である場合、VMM サービスがインストールされているクラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。

オンプレミス Hyper-V サイトと Azure 間

  1. Update Rollup 35 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
  2. Azure Site Recovery に登録されている Hyper-V サーバーの各ノード上のプロバイダーをインストールします。

Hyper-V がホスト クラスター Hyper-V サーバーの場合、クラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。

オンプレミス VMware/物理サイトと Azure 間

  1. Update Rollup 35 for Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup をダウンロードします。
  2. オンプレミス管理サーバーの 1 台目にアップデートをインストールします。これは、Configuration サーバーと Process サーバー ロールを含むサーバーにインストールします。
  3. スケールアウト Process サーバーがある場合、次にそのサーバーをアップデートします。
  4. Azure Portal にアクセスし、保護されたアイテム > レプリケートされたアイテム ペインに移動します。
  5. このページの VM を選択します。
  6. 各 VM のペインの下部に表示されている Update Agent ボタンをクリックします。これは、すべての保護されている VM 上の Mobility Service Agent をアップデートします。

すべての最新の変更がソース コンピューターに読み込まれていることを確認するために、Mobility Agent をアップグレードするたびに再始動することを推奨します。しかし必須ではありません。最後の再起動中のエージェントのバージョンと現在のバージョンの差が4より大きい場合、再起動は必須です。詳細な説明については次の表を参照してください。

最新の再起動中のエージェントのバージョン バージョンへのアップグレード 再起動の必須可否について
9.16 9.18 必須ではない
9.16 9.19 必須ではない
9.16 9.20 必須ではない
9.16 9.21 必須です。最初にバージョン 9.20 にアップグレードしてからバージョン 9.21 にアップグレードする前に再起動します。バージョン間の差異 (最後の再起動が実行された 9.16 とターゲット バージョン 9.21) は バージョンが 4 つ大きいためです。

既知の問題

このアップデートで問題はありません。

参考情報

Microsoft が ソフトウェア更新プログラムの説明に使用している用語について説明します。

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参考

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