Azure Site Recovery (ASR) の更新プログラムである Update Rollup 38 for Azure Site Recovery (4513507) が公開されました。
- Update Rollup 38 for Azure Site Recovery
https://support.microsoft.com/en-za/help/4513507
Azure Site Recovery には、大きく分けて「Hyper-V ベース (SCVMM 含む)」向け、および「VMware ベース (物理、他仮想化/他クラウド基盤含む)」向けの 2 種類のインストーラーが存在し、これらに加えて、エージェント (Microsoft Azure Recovery Services Agent) が存在します。
Update Rollup 38 for Azure Site Recvoery における各インストーラーのバージョンとなります。
- Download Microsoft Azure Site Recovery Provider (version 5.1.4500.0)
- Download Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup (VMware to Azure) (version 9.26.5269.1)
- Download Microsoft Azure Recovery Services Agent (version 2.0.9165.0)
- Download Microsoft Azure Site Recovery Configuration Server (version 5.1.4500.0)
- Download Mobility Service for Windows (version 9.26.5269.1)
- Download Mobility Service for CentOS (version 9.26.5269.1)
- Download Mobility Service for Ubuntu (version 9.26.5269.1)
Update Rollup 38 for Azure Site Recovery について
前提条件
Update Rollup 38 for Microsoft Azure Site Recovery Provider (バージョン 5.1.4500.0) をインストールするには、以下のどちらかがインストールされている必要があります :
- Microsoft Azure Site Recovery Provider (バージョン 5.1.4100 以降)
- Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup (VMware to Azure) (バージョン 9.22.xxxx.x 以降)
- Microsoft Azure Recovery Services Agent (バージョン 2.0.8700.0 以降)
注 : [コントロール パネル] – [プログラムと機能] からインストールされているバージョンを確認することが可能です。
この更新プログラムにより修正される問題
この更新プログラムを適用することで、次の問題を修正および改善があります。
Microsoft Azure Site Recovery Provider
改善点
Azure to Azure
- “disable replication” エクスペリエンスを改善しました。VM を DR リージョンにフェールオーバーし、それらを再保護した後でレプリケーションを無効にした場合、サービスはプライマリ リージョンの VM を継続的に削除しようとしなくなりました。
- 正常性エラーの重要度と識別におけるモニタリングに対して、いくつかの改善を実施しました。
- 可用性セットおよび Application Gateway サブネットに関する検証ロジックを強化し、フェールオーバー準備状況インジケーターの精度が向上しました。
修正された問題
Azure to Azure
- 初期レプリケーション失敗に関する不具合を修正しました。
- ディスク入力 (ディスク ID、フェールオーバー後の新規ディスク追加) が正確かどうかを確認するための前提条件を追加しました。
- クロス サブスクリプション リソース リンクのクリーンアップ問題を修正しました。
Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup & Configuration Server Template
改善点
- (該当なし)
修正された問題
- (該当なし)
Mobility Service
改善点
Azure to Azure および VMware to Azure
- Linux ドライバにおける WRITE_SAME IO タイプをサポート。
- 帯域幅制約のためにチャーン レートが急上昇し、レプリケーションが遅くなる場合に、VM 正常性、アラートが追加されます (Linux ベースの VM の場合)。
VMware to Azure
- 大容量ディスクの保護がサポートされるようになりました (最大 8 TB)。これは、Managed ディスクに直接書き込む場合にのみ該当します。
修正された問題
VMware to Azure
- SQL Server を実行しているサーバーでのモビリティ エージェントのインストールとアップグレードが最適化されました。
- TLS 1.2 のみを使用するように機能強化が行われています。他の下位バージョンの接続はすべて拒否されます。
- フレッシュ インストール中に生成された証明書は、2,048 ビット長の Diffie-Hellman キーを持ちます。
Microsoft Azure Site Recovery (サービス)
改善点
- Reprotect improvement : 再保護の改善 : 保護を無効にした後、使用を開始したディスクは削除されなくなりました。
- フェールオーバーの改善 : 回復ポイント (RP) は、ワークフローの送信後に整理されないようにマークされています。
修正された問題
- Mobility Agent のインストール時にエラー コード EP0965 が生成されると、ジョブ状況は “warning” としてマークされます。
Microsoft Azure Site Recovery (ポータル)
改善点
- 汎用 v2 ストレージア カウントをキャッシュ ストレージ、もしくはターゲット ストレージに選択できるようになりました。汎用 v1 ストレージ アカウントのみを使用するという以前の制限は解除されています。
修正された問題
- (該当なし)
Azure Site Recovery オンプレミス コンポーネントのアップデート
2 つのオンプレミス VMM サイト間
- Update Rollup 38 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
- リカバリー サイトで管理している 1 台目のオンプレミス VMM サーバーに Update Rollup 38 をインストールします。
- リカバリー サイトがアップデートされた後、プライマリ サイトが管理している VMM サーバーで Update Rollup 38 をインストールします。
注 VMM が高可用性 VMM (VMM クラスター) である場合、VMM サービスがインストールされているクラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。
オンプレミス VMM サイトと Azure 間
- Update Rollup 38 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
- オンプレミス VMM サーバー上で Update Rollup 38 をインストールします。
- すべての Hyper-V ホストで最新の MARS エージェントをインストールします。
注 VMM が高可用性 VMM (VMM クラスター) である場合、VMM サービスがインストールされているクラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。
オンプレミス Hyper-V サイトと Azure 間
- Update Rollup 38 for Microsoft Azure Site Recovery Provider をダウンロードします。
- Azure Site Recovery に登録されている Hyper-V サーバーの各ノード上のプロバイダーをインストールします。
注 Hyper-V がホスト クラスター Hyper-V サーバーの場合、クラスタのすべてのノードにアップグレードをインストールするようにしてください。
オンプレミス VMware/物理サイトと Azure 間
- Update Rollup 38 for Microsoft Azure Site Recovery Unified Setup をダウンロードします。
- オンプレミス管理サーバーの 1 台目にアップデートをインストールします。これは、Configuration サーバーと Process サーバー ロールを含むサーバーにインストールします。
- スケールアウト Process サーバーがある場合、次にそのサーバーをアップデートします。
- Azure Portal にアクセスし、保護されたアイテム > レプリケートされたアイテム ペインに移動します。
- このページの VM を選択します。
- 各 VM のペインの下部に表示されている Update Agent ボタンをクリックします。これは、すべての保護されている VM 上の Mobility Service Agent をアップデートします。
すべての最新の変更がソース VM に読み込まれていることを確認するために、Mobility Agent をアップグレードするたびに再始動することを推奨します。しかし必須ではありません。最後の再起動中のエージェントのバージョンと現在のバージョンの差が4より大きい場合、再起動は必須です。詳細な説明については次の表を参照してください。
最新の再起動中のエージェントのバージョン | バージョンへのアップグレード | 再起動の必須可否について |
---|---|---|
9.16 | 9.18 | 必須ではない |
9.16 | 9.19 | 必須ではない |
9.16 | 9.20 | 必須ではない |
9.16 | 9.21 | 必須です。最初にバージョン 9.20 にアップグレードしてからバージョン 9.21 にアップグレードする前に再起動します。バージョン間の差異 (最後の再起動が実行された 9.16 とターゲット バージョン 9.21) は バージョンが 4 つ大きいためです。 |
既知の問題
このアップデートで問題はありません。
参考情報
Microsoft が ソフトウェア更新プログラムの説明に使用している用語について説明します。
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参考
- Disaster Recovery Service – Azure Site Recovery – DRaaS | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/services/site-recovery/ - Pricing – Site Recovery | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/pricing/details/site-recovery/ - Azure Site Recovery Documentation – Tutorials, API Reference | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/site-recovery/ - Azure Site Recovery updates | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/site-recovery/service-updates-how-to - Azure Site Recovery: Frequently asked questions | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/site-recovery/site-recovery-faq