Active Directoryに含まれる特定の種類の既存オブジェクトを修正するためのコマンドとして「dsmod」がありますが、ここでは「userオプション」について纏めてみることにします。(Windows Server 2008 R2 SP1上で確認。それ以外のオプションについては、「dsmodコマンドのオプションについて その1」を参照。)
■構文
dsmod user <ユーザー DN> [-upn <UPN>] [-fn <名>] [-mi <イニシャル>] [-ln <姓>] [-display <表示名>] [-fnp <名のフリガナ>] [-lnp <姓のフリガナ>] [-displayp <表示名のフリガナ>] [-empid <社員ID>] [-pwd {<パスワード> | *}] [-desc <説明>] [-office <勤務先所在地>] [-tel <電話番号>] [-email <電子メール>] [-hometel <自宅電話番号>] [-pager <ポケットベル番号>][-mobile <携帯電話番号>] [-fax <FAX番号>] [-iptel <IP電話番号>][-webpg <Web ページ>] [-title <役職>] [-dept <部署>][-company <会社>] [-mgr <上司>] [-hmdir <ホーム ディレクトリ>][-hmdrv <ドライブ文字>:] [-profile <プロファイル パス>] [-loscr <スクリプト パス>] [-mustchpwd {yes | no}] [-canchpwd {yes | no}] [-reversiblepwd {yes | no}] [-pwdneverexpires {yes | no}][-acctexpires <日数>] [-disabled {yes | no}] [{-s <サーバー> | -d <ドメイン>}] [-u <ユーザー名>][-p {<パスワード> | *}] [-c] [-q] [{-uc | -uco | uci}] |
■パラメーター
値 | 説明 |
<ユーザーDN> | 必要な値です。 修正する複数のユーザーのDN(識別名)です。 ターゲット オブジェクトが省略されている場合、標準入力(stdin)からターゲット オブジェクトを得ることによって別のコマンドからの出力をこのコマンドの入力とするパイプをサポートします。 |
-upn <UPN> | UPN値を <UPN> に設定します。 |
-fn <名> | ユーザーの名を <名> に設定します。 |
-mi <イニシャル> | ユーザーのミドル ネームを<イニシャル> に設定します。 |
-ln <姓> | ユーザーの姓を <姓> に設定します。 |
-display <表示名> | ユーザーの表示名を <表示名> に設定します。 |
-fnp <名のフリガナ> | ユーザーの名のフリガナを<名のフリガナ> に設定します。 |
-lnp <姓のフリガナ> | ユーザーの姓のフリガナを<姓のフリガナ> に設定します。 |
-displayp <表示名のフリガナ> | ユーザーの表示名のフリガナを<表示名のフリガナ> に設定します。 |
-empid <社員ID> | ユーザーの社員ID を <社員ID> に設定します。 |
-pwd {<パスワード> | *} | ユーザーのパスワードを <パスワード> にリセットします。 *の場合は、パスワードの入力が求められます。 |
-desc <説明> | ユーザーの説明を <説明> に設定します。 |
-office <勤務先> | ユーザーの勤務先所在地を <勤務先> に設定します。 |
-tel <電話番号> | ユーザーの電話番号を <電話番号> に設定します。 |
-email <電子メール> | ユーザーの電子メール アドレスを <電子メール> に設定します。 |
-hometel <自宅電話番号> | ユーザーの自宅電話番号を <自宅電話番号> に設定します。 |
-pager <ポケットベル番号> | ユーザーのポケットベル番号を <ポケットベル番号> に設定します。 |
-mobile <携帯電話番号> | ユーザーの携帯電話番号を <携帯電話番号> に設定します。 |
-fax <FAX番号> | ユーザーのFAX番号を <FAX番号> に設定します。 |
-iptel <IP電話番号> | ユーザーのIP電話番号を <IP電話番号> に設定します。 |
-webpg <Webページ> | ユーザーのWebページのURLを <Webページ> に設定 |
-title <役職> | ユーザーの役職を <役職> に設定します。 |
-dept <部署> | ユーザーの部署を <部署> に設定します。 |
-company <会社> | ユーザーの会社情報を <会社> に設定します。 |
-mgr <上司> | ユーザーの上司を <上司> に設定します。 |
-hmdir <ホーム ディレクトリ> | ユーザーのホーム ディレクトリを <ホーム ディレクトリ> に設定します。 これがUNCパスの場合は、このパスに割り当てられるドライブ文字も-hmdrvで指定する必要があります。 |
-hmdrv <ドライブ文字>: | ユーザーのホーム ドライブ文字を <ドライブ文字>: に設定します。 |
-profile <プロファイル パス> | ユーザーのプロファイル パスを<プロファイル パス> に設定します。 |
-loscr <スクリプト パス> | ユーザーのログオン スクリプト パスを <スクリプト パス>に設定します。 |
-mustchpwd {yes | no} | ユーザーが次回ログオン時にパスワードを変更する必要がある(yes)か、ない(no)かを設定します。 |
-canchpwd {yes | no} | ユーザーがパスワードを変更できる(yes)か、できない(no)かを設定します。-mustchpwd設定が”yes”の場合は、この設定は”yes”になります。 |
-reversiblepwd {yes | no} | 暗号化を元に戻せる状態でユーザーのパスワードを保存する(yes)か、しない(no)かを設定します。 |
-pwdneverexpires {yes | no} | ユーザーのパスワードの有効期限が切れることがない(yes)か、または有効期限が切れる(no)かどうかを設定します。 |
-acctexpires <日数> | ユーザー アカウントの有効期限が、今日から <日数> 日後に切れるように設定します。0 の値は、有効期限を今日の終わりに設定します。 正の値は、有効期限を将来に設定します。 負の値は、有効期限を過去に設定します。 文字列の値”never”は、アカウントの有効期限が切れないように設定します。 |
-disabled {yes | no} | ユーザー アカウントが無効(yes)か、または有効(no)であるかどうかを設定します。 |
{-s <サーバー> | -d <ドメイン>} | -s <サーバー> は名前 <サーバー> で AD DC/LDSインスタンスに接続します。 -d <ドメイン> はドメイン <ドメイン> のAD DCに接続します。 既定値: ログオン ドメインのAD DC |
-u <ユーザー名> | <ユーザー名> として接続します。 既定値: ログオンしているユーザー ユーザー名は “ユーザー名”、”ドメインユーザー名”、またはユーザー プリンシパル名(UPN)で指定します。 |
-p <パスワード> | ユーザー<ユーザー名> のパスワードです。 *を指定した場合は、パスワードの入力が求められます。 |
-c | 連続操作モードです。複数のターゲット オブジェクトが指定されている場合は、エラーは報告しますが引数の一覧の次のオブジェクトで続行します。 このオプションを指定しないと、最初のエラーでコマンドは終了します。 |
-q | Quietモード: 標準出力への出力をすべて抑制します。 |
{-uc | -uco | -uci} | -ucパイプからの入力またはパイプへの出力がUnicode形式であることを指定します。 -ucoパイプまたはファイルへの出力がUnicode形式であることを指定します。 -uciパイプまたはファイルからの入力がUnicode形式であることを指定します。 |
コメント
[…] Active Directoryの中の既存のAD DC/LDSインスタンスを修正します。 (「dsmodコマンドのオプションについて その6」で記載。) […]