2018/01/04 (現地時間) に Azure Stack Development Kit (ASDK) の最新版である Build 20180103.2 がリリースされた旨のアナウンスがありました。
A new #AzureStackDevKit build (20180103.2) available!
— Charles Joy (@OrchestratorGuy) January 5, 2018
RelNotes for this build here: https://t.co/MknefJZMCS
REMINDER: Each new ASDK build requires a full redeployment.#AzureStack pic.twitter.com/nPqYKVZ3Jg
Azure Stack Development Kit Downloader からも Build 20180103.2 となっていることが確認できます。
ASDK Build 20180103.2 の公開に伴い、リリースノートも Build 20180103.2 の内容に更新されています。
- Microsoft Azure Stack Development Kit release notes | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/azure-stack/azure-stack-asdk-release-notes
Microsoft Azure Stack Development Kit – Build 20180103.2 について (意訳)
新機能と修正内容
Azure Stack 統合システム用の Azure Stack 1712 update リリースノートの New features and fixes セクションを参照してください。
注 : “new features and fixes” セクションに記載されているいくつか項目は、Azure Stack 統合システムにのみ関連しています。
既知の問題
展開
- 展開中、IP アドレスを用いてタイム サーバーを指定する必要があります。
インフラストラクチャの管理
- Infrastructure Backup ブレードを使用することはできません。
- Baseboard Management Controller (BMC) の IP アドレスとモデルは、Scale Unit ノードの必要な情報に表示されません。これは、Azure Stack Development Kit で予期された動作です。
ポータル
- ポータル上で空のダッシュボードが表示されることがあります。ダッシュボードを復元するには、ポータルの右上にある歯車を選択、”既定の設定に戻す” を選択します。
- リソース グループのプロパティで表示される “移動” ボタンは無効化されています。これは予期した動作であり、リソース グループをサブスクリプション間で移動させることは、現時点ではサポートされていません。
- サブスクリプション、リソース グループ、もしくはロケーションをドロップダウン リストで選択するワークフローの場合、次の問題が発生する場合があります :
- リスト上部に空白の行が表示される場合があります。期待どおりにアイテムを選択することは可能です。
- ドロップダウン リスト内のアイテム リストが短い場合、アイテム名が表示できない場合があります。
- 複数のユーザー サブスクリプションが存在する場合、リソース グループ ドロップダウン リストは空の場合があります。
最後の 2つの問題を回避するには、サブスクリプションもしくはリソース グループ名 (分かっている場合) を入力するか、代わりに PowerShell を使用します。
- Azure Stack Development Kit のアクティベーションが必要である旨の警告メッセージが表示されます。この動作は、予期されています。
- Infrastructure Role アラートから Component リンクをクリックすると、結果として得られた概要ブレードを読み込もうとして、失敗します。また、概要ブレードはタイムアウトしません。
- ユーザー サブスクリプションを削除すると、孤立したリソースになります。この問題を回避するには、まずユーザー リソースまたはリソース グループ全体を削除してから、ユーザー サブスクリプションを削除します。
- Azure Stack ポータルを使用してサブスクリプションへのアクセス許可を表示することはできません。この問題を回避するには、PowerShell を使用してアクセス許可を確認します。
Marketplace
- いくつかの Marketplace アイテムは、互換性の問題によりこのリリースで削除されています。これらは、検証後に再度有効になる予定です。
- ユーザーは、サブスクリプションなしですべての Marketplace を閲覧することができ、plan や Offer といった管理アイテムを閲覧することができます。これらのアイテムは、ユーザーに対して機能しません。
Compute
- geo 冗長ストレージを持つ仮想マシンを作成するオプションが用意されていますが、この構成の場合、仮想マシンの作成が失敗します。
- 仮想マシンの可用性セットは、1つの障害ドメインと 1つの更新ドメインでのみ構成可能です。
- 仮想マシンのスケール セットを作成するための Marketplace エクスペリエンスはありません。テンプレートを使用してスケール セットを作成することができます。
- 仮想マシン スケール セットのスケーリング設定は、ポータルでは使用できません。この問題を回避するには、PowerShell を使用します。PowerShell のバージョンが異なる場合は、-VMScaleSetName の代わりに -Name パラメーターを使用する必要があります。
Networking
- ポータルを用いてパブリック IP アドレスを持つロード バランサーを作成することはできません。この問題を回避するには、PowerShell を使用してロード バランサーを作成します。
- ネットワーク ロード バランサーを作成する際、ネットワークアドレス変換 (NAT) ルールを作成する必要があります。ロード バランサーの作成後に NAT ルールを追加しようとするとエラーが発生します。
- [Networking] で、[接続] をクリックして VPN 接続を設定すると、VNet-to-VNet が可能な接続タイプとして表示されます。このオプションは選択しないでください。現在、Site-to-Site (IPsec) オプションのみがサポートされています。
- 仮想マシン (VM) を作成、およびパブリック IP アドレスを関連付けた後、その IP アドレスを VM から分離することはできません。分離は行われたように見えますが、以前に割り当てられたパブリック IP アドレスは元の VM に関連付けられたままとなります。この現象は、IP アドレスを新しい VM (VIP スワップとも呼ばれる) に再割り当てしても発生します。この IP アドレスを使用して今後接続しようとすると、元の VM に接続され、新しい VM には接続されません。現時点では、新しいパブリック IP アドレスを使用して新しい VM を作成する必要があります。
- Azure Stack オペレーターは、VNet やネットワーク セキュリティ グループの展開、削除、変更ができない可能性があります。この問題は、主に同じパッケージの後続の更新試行時に表示されます。これは、現在調査中のアップデートに関するパッケージングによって引き起こされています。
- 内部負荷分散 (ILB) は、Linux インスタンスを切り離すバックエンド VM の MAC アドレスを不適切に処理します。
SQL/MySQL
- テナントで新しい SQL もしくは MySQL SKU でデータベースを作成する際、最大 1時間かかる場合があります。
- リソース プロバイダーによって実行されない SQL および MySQL ホスティング サーバー上に直接アイテムの作成はサポートされていないため、状態が不一致になる場合があります。
App Service
- サブスクリプション内で最初の Azure Function を作成する前に、テナントで Storage リソース プロバイダーを登録する必要があります。
使用量と請求
- パブリック IP アドレス使用量データは、レコードの作成日時を表示する TimeDate スタンプではなく、各レコードの同じ EventDateTime 値を表示します。現時点でこのデータを使用して、パブリック IP アドレスの使用量を正確に計測することはできません。
Identity
- Azure Active Directory Federation Services (ADFS) が展開された環境で、azurestack\azurestackadmin アカウントは Default Provider サブスクリプションの所有者ではなくなります。azurestack\azurestackadmin を用いて Admin ポータル / adminmanagement エンドポイントにログインする代わりに、Default Provider サブスクリプションを管理および使用することができる azurestack\cloudadmin アカウントを使用することができます。重要 : ADFS が展開された環境の Default Provider サブスクリプションの所有者は azurestack\cloudadmin アカウントであっても、ホストに RDP する権限は持っていません。azurestack\azurestackadmin アカウント、もしくはローカル管理者アカウントを使用して、必要に応じて ログイン、アクセス、および管理を行います。
参考
- Blog | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/blog/ - Azure Stack – Hybrid Cloud | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/overview/azure-stack/ - Azure Stack Documentation – Tutorials, API Reference | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/azure-stack/ - Azure Stack – How to Buy | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/overview/azure-stack/how-to-buy/ - Azure Stack – Hybrid Cloud Use Cases | Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/en-us/overview/azure-stack/use-cases/ - Microsoft Azure Stack Development Kit release notes | Microsoft Docs
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/azure-stack/azure-stack-asdk-release-notes - Azure Stack Development Kit (Build 20170627.1) リリース ノートについて | 焦げlog
https://kogelog.com/2017/07/24/20170724-01/ - Azure Stack Development Kit (Build 20170928.3) がリリースされました | 焦げlog
https://kogelog.com/2017/10/11/20171011-01/ - Azure Stack Development Kit (Build 20171020.1) がリリースされました | 焦げlog
https://kogelog.com/2017/11/01/20171101-01/ - Azure Stack Development Kit (Build 20171122.1) がリリースされました | 焦げlog
https://kogelog.com/2017/11/29/20171129-01/